【マッチレビュー】プレミアリーグ第31節 ウェストハムvsアーセナル 【痛恨のドロー】

アーセナルの試合を毎節レビュー

当記事をお読みいただきありがとうございます。

このブログでは、
ヴェンゲル政権末期からのグーナーが、
プレミアリーグでのアーセナルの試合結果を
毎節レビューしていきます。

忙しくてなかなか試合をフルで観られない人でも、
この記事を読むだけで
アーセナルのトピックスがフォローできますので、
ぜひご一読ください。

今回の試合は、
2022-23シーズン・プレミアリーグ第31節、
ウェストハムvsアーセナルです。

第31節の試合結果

スタメン・試合結果詳細は以下リンクから。

Read about West Ham v Arsenal in the Premier League 2022/23 …

アーセナルはジンチェンコが筋肉系のトラブルのため、
ティアニーがスタメンに入りました。

サリバは引き続き欠場で、
ホールディングが代わりを務めます。

前線はサカ、マルティネッリ、ジェズスの3枚の構成。

一方のウェストハムは
前節フルハムに0-1で勝利しており、
この試合も降格回避のため負けられない状況です。

前半

開始7分、アーセナルは先制に成功します。

ウーデゴールのスルーパスに抜け出したホワイトから、
ジェズスが冷静に合わせてのゴールでした。

ジェズスはこれで3試合連続の得点となりました。

さらに畳みかけるアーセナルは、10分に追加点を挙げます。

マルティネッリのクロスにウーデゴールが走り込み、
左足のダイレクトシュートを決めきりました。

そこからもアーセナルの攻勢は続きますが、
31分、パーティーからボールを奪ったライスのパスを受けた
パケタへのマガリャンイスのファールで、
ウェストハムにPKが与えられます。

33分にベン・ラーマが落ち着いてこれを決め、
試合は1-2と予断を許さない展開となりました。

この得点で勢いを取り戻したウェストハムに手を焼きながらも、
アーセナルは1点のリードを保って後半へ折り返します。

後半

ハーフタイムでの選手交代はなく後半へ。

試合が動いたのは50分、
マルティネッリのシュートがアントニオの手に当たり、
ハンドの判定でアーセナルがPKをゲット。

サカがキッカーを務めますが、
シュートは大きく枠を外れてしまい、
アーセナルはリードを広げるチャンスを逃しました。

アーセナルに追い打ちをかけるように、
54分、ボウエンのダイレクトシュートが決まって、
試合は2-2と振り出しに戻ります。

試合の流れを完全に手放してしまったアーセナルですが、
タイトルのため引き分けでは許されない状況で、
得点を求めて攻め続けます。

67分にはジェズスとパーティーを下げ、
トロサールとジョルジーニョを投入。

しかしウェストハムは同点に追いついた勢いで、
アントニオを中心に度々アーセナルゴールを脅かします。

アーセナルは85分にティアニーとマルティネッリを下げ、
ヴィエイラ、ネルソンを投入して得点を奪いに行きます。

なんとか得点が欲しいアーセナルでしたが、
最後までゴールを挙げることができず、
痛恨の引き分けとなりました。

試合のトピックス・注目ポイント

トピック① 厳しくなったリーグ争い

ウェストハムと引き分けたことで、
アーセナルはリバプール戦に続いて2試合連続のドロー。

優勝争いのために勝ち点を落とせないアーセナルにとって、
痛恨の結果となってしまいました。

シティより1試合消化数が多い状態で、
勝ち点差は4ポイント。

アーセナルの首位は変わりませんが、
サウサンプトン戦の次に控えるエティハドでの直接対決が
本当に負けられない戦いとなります。

この調子で今のシティに勝てるのか?という不安もさることながら、
シティ戦以外も確実に勝ち点を積み上げられるのか、
タイトル争いには非常に不穏な雰囲気が漂っています。

納得のいかないVAR判定という不運もありましたが、
リバプール戦と同じように
2点を先制してからのドローに終わったのは、
アーセナルにのしかかるプレッシャーを象徴していますし、
重圧に対するアーセナルの未熟さの表れです。

今シーズンの当初の目的がCL圏の確保だったことを考えれば、
今の順位は出来すぎな結果であって、
アーセナルの未熟さは過剰に責められるべきではない
と考えますが、

この状況での2連続ドローは、
チームが抱える弱みがそのまま結果に直結する、
今のプレミアリーグのシビアさをまざまざと感じさせる展開
でした。

そうなると、すでに4度のPL優勝を果たしている、
グアルディオラのシティの威容も再認識させられます。

いよいよ厳しさを増しているタイトルレースですが、
この壁を乗り越えるアーセナルの姿を見るチャンスです。

チームの立て直しが急務のなか、
期待がかかるのはやはりジンチェンコではないでしょうか。

トピック② ジンチェンコの不在

この試合、ジンチェンコは筋肉系のトラブルで、
急遽試合を欠場しました。

代わってスタメンを務めたティアニーですが、
ジンチェンコと同じ役割を果たすのは、
非常に酷なミッション
でした。

ビルドアップ面でのぎこちなさは否めず、
またティアニー自身の良さも出しにくく、
ジンチェンコの不在を強く感じさせる内容になってしまいました。

ティアニーは非常にクオリティのある選手ですが、
アルテタ監督の思い描く戦術には適応できていません。

ティアニーを残すのであれば
彼の強みを生かせる別の戦術的オプションが必要
ですし、

そうでないならばジンチェンコの代役ができる
バックアッパーの獲得が今後の課題
といえます。

ともあれ、ジンチェンコが
今のアーセナルにとってのベストメンバーであって、
彼のいち早い復帰が望まれるところです。

彼がシティで経験してきた
「タイトルレースでの勝ち方」を、
今こそピッチ上でチームに還元してくれるのでは
と楽しみにしています。

本記事作成時点では、
ジンチェンコは次戦のセインツ戦には復帰可能と報じられていますので、
どうなるか見ていきたいと思います。

トピック③ サリバの不在も痛かった

ジンチェンコの不在と同様に、
チームへの影響を与えているサリバの不在。

代役を務めるホールディングですが、
この試合ではアントニオに非常に苦しめられました。

ホールディングは頑健なディフェンダーな一方で、
スピード面には不安を抱えており、
馬力のある選手に苦労している印象
があります。

バックアッパーとして堅実なプレーを見せてくれていますが、
サリバと比較した時には、
スピードやビルドアップの面での見劣りは否めません。

チームが難しい局面を迎えたときに、
この差が全体のパフォーマンスに響いているのではないでしょうか。

実際、アーセナルはシーズンの失点のうち、
直近4試合で全体の19.4%にあたる6失点を喫しており、
この4試合はホールディングがスタメンというのは、
決して偶然ではないといえます。

特にシティ戦で対戦するのは、
プレミアリーグ最多得点記録の更新も濃厚な、
怪物ハーランド。

以前の対戦でもホールディングは
ハーランドにかなりやられていて、
シティ戦での大きな不安要素といえます。

サリバがシティ戦までに復帰するのは厳しい見通しのなか、
アルテタ監督がどんな修正をしてくるのか。

冨安が健在であれば、
右SB冨安、CBホワイトという選択肢もあったかもしれませんが、

現実的にはホールディングに期待するのか、
ホワイトCB、トーマス右SBといった変更を施してくるのか、
選手起用に注視していきたいですね。

現在の立ち位置と次の試合(日本時間)

プレミアリーグの順位

プレミアリーグ公式サイトより

ウェストハム戦のドローの結果、
アーセナルとシティとの勝ち点差が縮まっています。

アーセナルにとっては非常にネガティブな状況ですが、
まだ首位から陥落したわけではなく、
自力でタイトルをつかみ取れる状況
です。

厳しい戦いが続きますが、
まずは悪い流れを断ち切るべく、
サウサンプトン戦での勝利に期待
していきたいと思います。

また、ほかのチームを見ると、
エメリ率いるアストンヴィラの好調ぶりが際立っていて、
スパーズに勝ち点3まで迫っています。

波に乗る前のアストンヴィラを叩けたのは、
アーセナルにとってラッキーなタイミングでした。

チャンピオンズリーグ出場権も白熱していて、
楽しみの尽きない終盤戦が続きます。

プレミアリーグ第32節 アーセナルvsサウサンプトン【4月22日(土)4:00 KO】

最下位に沈むサウサンプトンに対して、
アーセナルは勝利以外許されない状況
です。

サウサンプトンは前節クリスタルパレスに敗れており、
決して良いフォームではありませんが、
降格争いにあるチームは決して侮れません。

前回のセントメリーズパークでの対戦でも
アーセナルは1-1のドローに終わっており、
この試合も楽観視できない試合になります。

ここで勝ち点を落とすようなことだけは避けてほしいですし、
ジンチェンコが無事復帰できるのか、
この試合の勝敗に影響するキーファクターとして注目したいと思います。

プレミアリーグ第33節 マンチェスター・シティvsアーセナル【4月27日(木)4:00 KO】

シティとの最終決戦をどのような形で迎えるのか、
その行方に以前から想像を巡らせてきましたが、
ここまでの大一番になるというのが
フットボールの巡り合わせの妙ですね。

シティは直近ではレスターを3-1で下し、
そこからCLでのバイエルン戦、
FAカップ準決勝のシェフィールドU戦を経て、
アーセナルとの試合を迎えます。

ここまでの直接対決で、
チームとしての完成度・成熟度の点で
シティがアーセナルを上回っていることは否めませんが、
絶対に勝てない相手ではないはずです。

また、日程面でもアーセナルはやや有利。

アルテタ監督はじめチームがどうこの決戦に臨むのか、
アーセナル史上でも有数のビッグマッチがいよいよ間近に迫ってきています。

アーセナルファンにおすすめの書籍

現在のアーセナルの土台を築いた、
アーセン・ヴェンゲル。

彼の功績を知ることで、
アルテタ監督が率いる今のアーセナルを
もっと深く理解することができます。

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