『鎌倉殿の13人』に沼った方へ!修善寺温泉に行ったのでみどころとおすすめの宿をご紹介

修善寺に行ってきたのだった

NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を毎週の楽しみ、
いや生きる糧にしている私は、
2022年8月、お盆期間を利用して修善寺温泉を訪れました。

修善寺といえば、
今年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で話題の、
源氏・北条ゆかりの温泉地です。

夏目漱石島木健作といった文豪たちが、
病の静養のために訪れたことでも知られています。

今回はそんな修善寺に実際に訪れてみておすすめの見どころと旅館を、
修善寺旅行に行ってみたい人に向けて書いていきます。

※2022年8月時点の情報となります

修善寺へのアクセス

修善寺はそもそもどこ?どんな場所?

まず、そもそも修善寺とは?というところから。

修善寺は静岡県伊豆市にある伊豆で最古とも言われる温泉地です。

807年弘法大師(空海)が開いたと伝わる修禅寺を中心に、
古くから湯治場として人々の間で親しまれてきました。

特に、2022年は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』が放送され、
北条氏や源氏と深いゆかりを持つ修善寺への注目が高まっています。

さらに、夏目漱石や島木健作といった文豪が静養に訪れたことでも知られ、
尾崎紅葉はこの地で『金色夜叉』の続編を執筆したと伝わっています。

歴史や文化の香りを感じたい人にはおススメの旅行先です。

修善寺へのアクセス

今回は、神奈川県の新横浜駅からJR新幹線を利用し静岡県の三島駅へ。

お盆期間でも、自由席は当日に確保できました。

三島駅からは伊豆箱根鉄道駿豆線・修善寺行で終点の修善寺駅へ向かいます。

所要時間はおよそ1時間半
費用は以下画像の通りです。

特急踊り子を使えばもっと早く行くことも可能ですが、
車窓から眺める伊豆の山々が非常に美しかったので、
時間に余裕がある方は伊豆箱根鉄道(写真)でゆっくり向かうのもアリですね。

伊豆箱根鉄道

電車以外にも、車で向かうのも可能ですし、
修善寺温泉にお泊りの方向けに、
三島駅から修善寺までの送迎タクシーも予約できるようです。

詳しいアクセス方法が書かれている
修善寺の公式観光ページのURL
合わせて貼っておきます。

【おすすめの宿】漱石も利用した旅館:「湯回廊 菊屋」

さて、こうして修善寺に到着し、
休憩がてら駅の中にあるお土産店でわさびソフトをいただきました。

ここはゆるキャン△で紹介されていた
ソフトクリームに生わさびが添えられているタイプではなく、
はじめからわさびが練りこまれているタイプでした。
甘さとツンとくる辛味が同居した不思議な味わいが楽しめます。

修善寺駅からはタクシーで宿へ向かいます。

今回宿泊した旅館は、「湯回廊 菊屋」です。

菊屋は文豪・夏目漱石が宿泊したことでも有名で、
あの1910年の「修善寺の大患」の舞台にもなりました。

館内は非常にキレイで、ところどころに歴史を感じさせる趣があります。

写真がなく恐縮ですが、
中庭には池もある庭園があり、これがかなり風情がありました。

宿泊した日はあいにくの雨だったのですが、
日本庭園は雨の日は雨の日ならではの良さがありますね。

今回は「月の語り部」に宿泊しましたが、
部屋に行くまでの廊下で菊屋の歴史を知ることもできました。

夏目漱石の「修善寺の大患」もここで紹介されています。

食事は夕食・朝食ともに、
趣向を凝らした料理の数々を味わえました。

夕食のお品書きの写真を撮り忘れてしまったのが無念。

朝食はアジの干物が今まで食べたことのないくらい脂がのっていて、
朝からごはんが進んでしょうがなかったです。

もちろん、貸切風呂や大浴場で日頃の疲れを癒す、
この旅の最大のミッションも達成できました。

部屋の感じやお風呂の感じは、
以下の公式HPの印象と大きく変わらず、
とても快適に過ごせました。

お盆シーズンのため宿泊費用は結構高かったのですが、
それ以外の時期であればぜひおすすめしたい宿です。

みどころ① 源範頼を偲ぶ:「日枝神社」

チェックイン前にホテルに荷物を預け、
修禅寺を目指して散策開始。

最初に立ち寄ったのが、「日枝神社」です。

日枝神社は、807年、修禅寺の鬼門の鎮守として、
弘法大師によって創建された「山王社」が起源と伝わります。

ここには『鎌倉殿の13人』にも登場する梶原景時のパネルがありました。

境内では、信功院跡(庚申塔)を見ることができます。

鎌倉幕府を開いた源頼朝の弟・源範頼は1193年、
頼朝から謀反の嫌疑をかけられ、修禅寺に幽閉されました。

その翌年、梶原景時の手勢によって攻撃を受けた範頼は、信功院で自害したと伝えられます。

『鎌倉殿の13人』では善児に暗殺される蒲殿こと範頼が描かれていましたが、
範頼の悲劇的な最期に思いを馳せることができる場所でした。

階段を上ると、その先に日枝神社の拝殿があります。
辺りは人も少なく、静謐な雰囲気が感じられました。

拝殿のすぐそばで見られるのが、
二本の巨木が根元で接合している「子宝の杉」

樹齢約800年といわれており、
今でも縁結び・子宝のご利益の祈りが捧げられているようです。

境内では他に、縁結び・子宝祈願のための
「玉依の花」「丹塗り矢」を奉納することができます。

みどころ② 空海が建立した中心:「修禅寺」

日枝神社から道なりに進むと、視界が開けて、
桂川にかかる赤い渡月橋虎渓橋が見えてきます。

そのまま進んでいくと、右手に修禅寺の入り口があります。

修禅寺は弘法大師空海によって
807年に建立されたと伝わっており、
鎌倉時代の初期に「修禅寺」という名称が定着したそうです。

入り口では、弘法大師の名を見ることができました。

階段を上って山門をくぐって進むと、
左手に「百度石」
右手に「大師の湯」という名の手水舎。

実はこの手水舎、温泉が流れています。

夏なのであまり恩恵はありませんが、
冬場はありがたいですね。

温泉で手を清めて、いざ本殿にお参りします。

修禅寺の本尊は大日如来像ですが、
この像の中から発見された髪の束は、
北条政子のものではないかとも考えられています。

真偽は不明ながら、若くして悲劇的な最期を遂げた源頼家への追悼のため、
北条政子が髪の毛を奉納したというストーリーは、
激しい権力闘争が繰り広げられた時代の中でも親子の情を感じさせます。

本殿の右手前にはしかめっ面のだるま石

達磨大師といえば、5~6世紀ごろに活躍した、
中国禅宗の開祖といわれるインド人仏教僧です。

修禅寺は正式な呼称を『福地山修禅萬安禅寺(ふくちざんしゅぜんばんなんぜんじ)』といい、
真言宗→臨在宗→曹洞宗と改宗して現在に至ります。

禅宗である曹洞宗にとって、
禅宗の開祖である達磨大師は非常に重要な存在です。

この石は江戸時代に発見され、
この修禅寺に奉納されたと伝わります。

また今回は訪れませんでしたが、
修禅寺には宝物殿があり、
「頼家の仮面」などの寺宝を見ることができます。
入館料300円で拝観可能です。

以下の公式ページに修禅寺の寺宝が紹介されていますので、ぜひご確認ください。

みどころ③ 北条政子の親子愛が今も残る:「指月殿・源頼家の墓」

鎌倉幕府第2代将軍・源頼家
ここ修善寺で非業の死を遂げましたが、
母の北条政子がその冥福を祈って修禅寺に寄進した経堂が指月殿です。

指月殿は、
桂川を挟んで相対する鹿山のふもとにあり、
虎渓橋を渡って進んでいった先に、
階段で登っていくことができます。

この建物は伊豆最古の木造建築といわれていて、
このお堂のなかには、
禅宗式という珍しい様式の釈迦如来像があります。

お堂に向かって左に進むとみられるのが、
源頼家の墓です。

鎌倉幕府の権力争いの渦中で、
祖父・北条時政によって23歳の若さで暗殺された源頼家。
いまは修善寺の地で静かに眠っています。

すぐ近くには、「源頼家 家臣十三士の墓」があり、
頼家と運命を共にした名も知れない家臣たちを偲ぶことができました。

みどころ④ ストレスやわらぐ遊歩道:「竹林の小径」

修善寺の温泉街の中心部を流れる桂川に沿って、
竹林の間を抜けていく遊歩道が「竹林の小径」です。

まっすぐな青竹の林の中を歩いていると、
爽やかな空気のなかで
日頃のストレスも忘れられます、
といいたいところですが、
8月のお盆の時期はさすがに暑い。

春先、秋あたりにまた訪れてみたいと思います。

楓橋から眺める桂川の流れは非常に涼やかでした。

日没後は竹林がライトアップされるので、
夜に散策するのもおすすめです。

みどころ⑤ 昔懐かしの遊びが楽しめる:「レジャーセンター柳川」

竹林の小径の横の通りにある
「レジャーセンター柳川」で楽しめるのが、
スマートボールです。

スマートボールは、スプリングで小さな玉を飛ばし、
台に設置されたホールに入れる、パチンコのような昔懐かしいゲーム。

柳川では1回500円でスマートボールを楽しむことができ、ホールに白い玉が入ると、
ホールに書かれた数字の数だけ新しい玉が上から降り注ぎます。

うまくホールに玉を入れ続けることができれば、
延々と遊び続けることができるというわけです。

パチンコと違い玉は換金できませんが、
玉が無くなる~と思ったところでうまくボールが入ると、かなり脳汁が出てきます。

都内ではなかなか楽しめない昔懐かしい遊びですので、
修善寺を訪れた際はぜひ経験してみてください。

以下はレジャーセンター柳川が紹介されている伊豆市観光サイトのページです。

伊豆市の観光情報特設サイトです。…

おまけ:三島駅で買ったおみやげ

帰りに三島駅の売店で見つけたおみやげが、
「静岡産わさびとしらすの 食べるオリーブオイル UMAMI OIL」。

食べるラー油の、オリーブオイル版のようなものです。

わさびの辛味はあまり感じず、
どちらかというとアンチョビとガーリックの旨味を強く感じました。

冷ややっこやごはんなどにかけるのがおすすめ、
という説明書きがされていましたが、
個人的にはパンに乗せて食べるのが一番美味しかったです。

食パンもいいですし、
バゲットのような堅めのパンに乗せて、
軽くトーストして食べるとオイルの旨味がダイレクトに来てめちゃくちゃ旨い。

パスタにするのもかなりおいしいと思います。

通販で買うこともできるので、
ぜひ一度試してみてください。

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感想(59件)

最後に

ここで紹介した以外にも、
修善寺には多くの歴史スポットがあるのですが、
時間と天気の都合で今回は訪れることができませんでした。

都心からもかなりアクセスしやすいですし、
違う季節にまた訪れたいと思います。

また、今回は帰りに『鎌倉殿の13人』ラッピングの車両を見かけました。

本記事作成時点で、次から次へと人が死んでいく、
地獄のような展開が繰り広げられている『鎌倉殿の13人』。

この先どんな展開が待っているのか、
どんな地獄が更新されるのか、
めちゃくちゃ楽しみにしています。

『鎌倉殿の13人』の沼にはまった方、
ぜひ修善寺に訪れてみてください。

蒲殿と頼家の死を一緒に悼みましょう。