アーセナルの試合を毎節レビュー
当記事をお読みいただきありがとうございます。
このブログでは、
ヴェンゲル政権末期からのグーナーが、
プレミアリーグでのアーセナルの試合結果を
毎節レビューしていきます。
忙しくてなかなか試合をフルで観られない人でも、
この記事を読むだけでアーセナルを中心に
プレミアリーグのトピックスがフォローできますので、ぜひご一読ください。
今回の試合は、
2022-23シーズン・プレミアリーグ第16節、
ウルヴズvs アーセナルです。
試合結果
スタメン・試合結果詳細は以下リンクから。
Read about Wolves v Arsenal in the Premier League 2022/23 se…
アーセナルは前節チェルシーとの
ビッグロンドンダービーを制し、
首位をキープしています。
11月10日(木)に行われた
カラバオカップ3回戦では、
三苫薫のゴールもありブライトンに敗れていますが、
チームは非常にポジティブな状況を保っています。
そんな中、
今節のウルブズ戦がカタールW杯前最後の試合。
実はこの試合の前に
シティがホームでブレントフォードに敗れており、
アーセナルがたとえ敗れたとしても首位は確定しています。
しかし、せっかくシティが転んでくれたのであれば、
ぜひとも勝って勝ち点差を広げたいところです。
最下位ウルヴズはスティーブ・デイビス監督が
この試合の指揮を執るものの、
後任にフレン・ロペテギの就任が決まっており、
アーセナル勝利への期待が高いなかでの一戦となります。
前半
アーセナルのスタメンはチェルシー戦と同じで、
ジンチェンコが引き続き左サイドバックを務めます。
アーセナルが立ち上がりから
ボールを支配するのに対し、
5-3-2でブロックを作り、
カウンターの一刺しを狙うウルヴズ。
攻守の構図が非常に明確な試合となりました。
また、開始2分に体調不良からかピッチにしゃがみ込んでいたジャカですが、
やはり試合続行は難しく16分にヴィエイラと交代しています。
アクシデントがありながらも、ウルブズの守備ブロック攻略を試みるアーセナル。
しかし、最下位とは思えないウルブズの組織的な守備とカウンターに苦しめられ、
結果的に前半は0-0と無得点のまま折り返します。
後半
後半も試合の構図は変わらないなか、
アーセナルに待望の先制点が生まれたのが54分。
左サイドでボールを受けたジェズスが、
カットインからペナルティエリア左のスペースにスルーパスを出します。
そこに走りこんだファビオ・ヴィエイラがGKを引き付け、
がら空きになった中央にボールを折り返し、
飛び込んだのはキャプテン・ウーデゴールでした。
このゴールで一気に優勢に立ったアーセナルは、
75分に追加点を決め試合を決定づけます。
左サイドの深い位置でマルティネッリが
ウルヴズDFのレンビキサからボールを奪い返すと、
カットインからのヒールパスで大外に走りこんだジンチェンコへ。
ジンチェンコはエリア内に侵入し、
中央に早いボールを送り込みます。
ボールが跳ね返ったところにマルティネッリが詰めてシュート、
ウルヴズGKのジョゼ・サがこれを阻みますが、
そのこぼれ球をウーデゴールが冷静に左足でトラップし、再度左足でゴールを決めました。
その後、4バックに変更して攻めに出るウルヴズにも隙を見せることなく、
アーセナルは0-2で勝利。
ワールドカップ前最後の試合を無事勝利で締めくくりました。
試合のトピックス・注目ポイント
堅く守ってカウンター狙いの相手に勝つという課題
アーセナルは今後、
堅く守ってカウンターを狙いに来るチームに、
いかに勝利していくかが非常に重要といえます。
この試合のウルブズは、暫定的に就任している監督が率いるチームということもあり、
非常に割り切った戦い方をチョイスしてきました。
首位のチームを相手に勝ち点1でも取れればOKという考え方だったのではないでしょうか。
彼らは最下位に沈むチームとは思えないような、
堅実な守備を見せていました。
アーセナルが隙を見せたときに繰り出されるカウンターに、
かなりきわどいチャンスも作られていました。
最下位にいるチームがこれですから、
プレミアは油断できる試合がない本当に過酷なリーグです。
アーセナルがボールを支配するスタイルで勝利を重ねていく以上、
今後はこうした戦い方を選択してくる相手が増えてくると予想されます。
今シーズンはジェズスやジンチェンコの加入、
サカやマルティネッリの成長などの要因により、
アーセナルは自身のプレースタイルの精度を高めてきました。
この試合でウーデゴールが決めた2ゴールも見事な崩しで、
今シーズンのアーセナルの成長を象徴するような得点でした。
しかし、攻守の両面において、
まだまだ改善の余地があることも事実です。
アルテタには試合を重ねるなかで、
その成熟度を高めていってほしいと思います。
個人的にはファビオ・ヴィエイラが
肉体・メンタル的にプレミア仕様になっていくと、
チームがより一段上のランクにいけるのではと期待しています。
一方、引き続き心配しているのは選手層の薄さです。
主力組はシティともいい勝負ができると思いますが、
控えのレベルには大きな差があります。
とくにパーティーは攻守において不可欠な選手になっていて、
かつロコンガ・エルネニーのプレーはやや物足りない。
ワールドカップでの疲労の蓄積や怪我も心配される状況ですし、
冬のマーケットでの守備的MFの獲得に期待していきたいですね。
トップ4どころか…
ウルヴズ戦の勝利で、
アーセナルは首位をキープしています。
ここまでシーズンを振り返ってみると、
プレミアリーグではリバプール、チェルシー、スパーズとの試合にも勝利し、
シティとも勝ち点差5をつけて首位。
ヨーロッパリーグもきっちり首位通過。
夢ですかこれは?というような素晴らしい結果です。
あまり高い期待を持ちすぎるのは良くないと思いつつも、
アーセナルにはもし優勝できるチャンスがあるのなら、
全力で優勝を狙いに行ってほしいと思います。
今シーズンの当初の予定はCL出場権の獲得だったかもしれませんが、
狙いをプレミアリーグのタイトルに代えてもいいのではないでしょうか。
シティは相変わらず非常に手強いチームですが、
リバプールは明らかにフォームを崩していて、
チェルシーも監督交代があり振るわない状態。
しかし、来シーズンともなればリバプールやチェルシーも改善の手を打つでしょうし、
ニューカッスルも莫大な資金でさらなる脅威となる可能性もあります。
今年アーセナルに吹く追い風に乗らない手はありません。
15/16シーズンのミラクル・レスターの物語は非常に奇跡的ですが、
あれはアーセナルがビッグクラブとして優勝のチャンスを逃したということでもあります。
その時と状況は同じではありませんが、
チャンスがあればぜひつかみ取ってほしいと願っています。
現在の立ち位置と次の試合(日本時間)
ついに始まるカタールワールドカップ【開幕戦:11月21日(日)1時 KO】
いよいよ4年に一度のワールドカップが
中東のカタールで始まります。
ロシアワールドカップからもう4年が経っていますが、
コロナや戦争によって、世界情勢は大きく揺れ動いていてきました。
4年という月日の長さを感じつつ、
その分選手たちがこの大会にかける思いも大きいのではと楽しみにしています。
アーセナルからW杯に出場するのは以下の10人です。
- イングランド → サカ、ラムズデール、ベン・ホワイト
- ブラジル → ジェズス、マルティネッリ
- フランス → サリバ
- 日本 → 冨安
- スイス → ジャカ
- ガーナ → トーマス・パーティー
- アメリカ → ターナー
イングランド、ブラジル、フランスは今大会の優勝候補ですし、
スイスやガーナがどこまで勝ち進むことができるかも楽しみにしています。
もちろん、冨安を擁する日本代表の試合も楽しみです。
ロシア大会が非常に楽しい大会だっただけに、
今大会も歴史に残るような試合が見られることを期待しています。
最後に試合日程のリンクを貼っておきます。
JFA公式サイトによるFIFAワールドカップカタール2022の日程・結果ページです。SAMURAI BLUE(サッカー日…
ドバイ・スーパーカップ【現地時間:12月8日(木)・13日(火)】
ワールドカップに出場しない選手たちは、
その期間にドバイ・スーパーカップに参加予定です。
アーセナルに飢えたグーナー達の救いですね。
リヨン、ミランとの試合が以下の通り予定されています。
- アーセナルvsリヨン 12月8日(木)19時半(現地時間)KO
- アーセナルvsミラン 12月13日(火)18時(現地時間)KO
日本とドバイの時差は約5時間なので、
リヨン戦は0時半~、ミラン戦は23時~となります。
ストリーミング配信も予定されているとのこと。
アルテタがこの試合でコンディション調整も兼ねて何を試すのか、
楽しみにしたいと思います。
また、リヨン戦でラカゼットとの再会があるかも楽しみの1つです。
Our men's first-team will travel to the UAE where they will …
プレミアリーグ第17節 アーセナルvsウェストハム【12月27日(火)5時 KO】
ワールドカップをはさんで、
一か月以上先になるウェストハム戦。
ちなみにウェストハムからは、
6人のワールドカップ出場選手がいます。
イングランド代表のデクラン・ライス、
ブラジル代表のルーカス・パケタなど、
活躍が期待される選手も多いですね。
West Ham United have six players attending the World Cup in …
ウェストハムは今シーズン15試合を終えて16位と低調ですが、
試合はかなり先になるので結果の予測はつきません。
この期間中にアルテタ、モイーズが
チームにどのような修正を加えてくるか、
そのあたりを楽しみにしています。
そういえば、この二人はエバートン時代に選手と監督の関係でしたね。
Mikel Arteta said David Moyes made him a better person when …
2020年12月のノース・ロンドン・ダービーにおいて、
アーセナルが44本のクロスを記録しながら敗れたことについて、
モイーズに師事しただけのことはあるとネタにされていたことを
ふと思いだしました。
アーセナルは“クロス戦術”で勝負し続けるのか 浮上する重戦車FW獲得の噂のページです。theWORLD(ザ・ワールド)は…
今のアーセナルの好調さを見ると、わりと最近のことながら隔世の感があります。
アーセナルファンにおすすめの書籍
現在のアーセナルの土台を築いた、
アーセン・ヴェンゲル。
彼の功績を知ることで、
アルテタ監督が率いる今のアーセナルを
もっと深く理解することができます。
アーセナルファンなら必読ともいえる書籍をご紹介しますので、
興味がある方はぜひ以下リンクより手に取ってみてください。
アーセン・ヴェンゲル自伝 赤と白、わが人生 [ アーセン・ヴェンゲル ] 価格:1,870円 |
アーセン・ヴェンゲル アーセナルの真実【電子書籍】[ ジョン・クロス ] 価格:1,980円 |
プレミアリーグ第15節の結果はこちら
目次 1 アーセナルの試合を毎節レビュー2 試合結果2.1 前半2.2 後半3 […]…
プレミアリーグ第17節の結果はこちら
目次 1 アーセナルの試合を毎節レビュー2 試合結果2.1 前半2.2 後半3 […]…