【マッチレビュー】プレミアリーグ第17節 アーセナルvsウェストハム 【 プレミアリーグが帰ってきた!】

アーセナルの試合を毎節レビュー

当記事をお読みいただきありがとうございます。

このブログでは、
ヴェンゲル政権末期からのグーナーが、
プレミアリーグでのアーセナルの試合結果を
毎節レビューしていきます。

忙しくてなかなか試合をフルで観られない人でも、
この記事を読むだけでアーセナルのトピックスがフォローできますので、
ぜひご一読ください。

今回の試合は、
2022-23シーズン・プレミアリーグ第17節、
アーセナルvsウェストハムです。

試合結果

スタメン・試合結果詳細は以下リンクから。

Read about Arsenal v West Ham in the Premier League 2022/23 …

世界が熱狂したカタールワールドカップは、
メッシが神の子から本当の神様になって幕を閉じました。

堅固なディフェンスで躍進を果たしたモロッコ代表、
ドイツ・スペインを破ってGLを突破した日本代表、
延長戦の末にクロアチアにPKで敗れたブラジル代表など、
各国の悲喜こもごものドラマが繰り広げられました。

4年に1度の大会が終わり、
いよいよ待ち望んだプレミアリーグの戦いが戻ってきます。

アーセナルはワールドカップ期間中、
リヨン、ミラン、ユヴェントス、ルートンタウン(非公開)と試合を行い、
コンディションを整えてきました。

再開初戦はデイビッド・モイーズ率いるウェストハム。

アルテタの恩師の1人ともいえるモイーズ監督を相手に、
首位を走り続けるアーセナルが
ロンドンダービーを迎えます。

また、この試合はアルテタの初陣からちょうど3年の節目でもあり、
ぜひとも勝利を期待したい試合です。

スタメンを見てみると、
ワールドカップで負傷したジェズスに変わり、
エンケティアがセンターフォワードのポジションに入りました。

また、左サイドバックにはティアニーが起用され、
ハムストリングに懸念がある冨安はベンチ外となっています。

前半

アーセナルはウェストハム相手にボールを支配して押し込む立ち上がり。

開始4分にはウーデゴール、サカ、エンケティアの連携から、
オフサイド判定ながらサカがゴールネットを揺らすシーンも作り出します。

一方のウェストハムは、押し込まれる展開は織り込み済みで、
アーセナルのディフェンスラインの裏をアントニオ、ボウエンが狙う、
現実的な戦い方で臨んでいます。

アーセナルの攻撃の時間が続く中で、
ウェストハムは裏に抜け出したアントニオから、
エリア内に走りこんだボウエンへのサリバのスライディングでPKを獲得。

これをアルジェリア代表のベン・ラーマが決めて
ウェストハムが27分に先制します。

先制されたアーセナルはウェストハムを押し込み続けますが、
決定的なチャンスが生まれない時間が続きます。

45分+3分にはウーデゴールのシュートがクレスウェルに当たり、
主審のマイケル・オリバーはハンド→PKの判定を下しますが、
VARの結果判定が取り消され、
アーセナルは1点ビハインドで後半に臨むことになりました。

後半

アーセナルはハーフタイムでのメンバーチェンジなく後半を迎えます。

前半と同様にアーセナルが攻める構図が続く中、
53分、ウーデゴールの強いシュートがサカへの絶妙なスルーパスとなり、
サカが1対1を決めて試合を振り出しに戻しました。

攻めの手を緩めないアーセナルは、
58分にジャカのパスを受けたマルティネッリが
鋭いシュートでネットを揺らし、
逆転に成功します。

69分にはエンケティアがウーデゴールのパスをターンしながら受け、
ゴール右隅に抑えたシュートを決めて3-1。

2点差をつけて優位を得たアーセナルは、
ウェストハムに追加点を許すことなく試合を締めくくり、
ワールドカップ再開後の初戦に勝利しました。

試合のトピックス・注目ポイント

トピック① ジェズスの不在問題

エンケティアの矜持

ブラジル代表としてワールドカップに参加していたジェズスは、
カメルーン戦で重傷を負い、膝の手術を受けることになりました。

復帰まで最大3カ月要するとみられています。

今シーズンの好調な攻撃陣を支えてきたジェズスの負傷離脱は、
アーセナルにとって非常に頭の痛い問題です。

ジェズスがいない間の対応策がどうなるか?
この試合ではその解答が示されました。

書き残しておきたいのは、エンケティアのゴールです。

ジェズスの代わりを務められるのか?という不安の声に、
エンケティアはストライカーとしてのセンスに溢れるゴールで応えて見せました。

このゴールはエンケティアの今シーズンのリーグ戦初ゴールでもあり、
彼にとってもファンにとっても本当に待ち望んでいた得点でした。

エンケティアは試合後に、
「ジェズスの代わりになるためにいるわけじゃない」とコメント。

The Athletic

Eddie Nketiah believes he is at Arsenal to “be his own…

ジェズスのバックアッパーではなく、
自分自身にできるプレーでチームに貢献する、
エンケティアの矜持を感じるような素晴らしいパフォーマンスでした。

攻撃陣全体がゴールに関与できるチーム

またこの試合では、マルティネッリ、サカ、マルティネッリがそれぞれ1ゴールずつ決め、
攻撃のタクトを振るうウーデゴールが2アシスト。

アルテタ・アーセナルが、
攻撃陣全員がゴールに関与する有機的な攻撃ができるチームであることを、
ウェストハム戦で再認識することができました。

もちろん、攻撃面での抜群のセンスを披露しているジャカ、
良いところで決まるトーマスのミドルシュートなど、
中盤からの支援も今シーズンの大きな武器です。

ジェズスが重要なピースであることは間違いありませんが、
彼が不在の間もチームは戦っていけるという期待が高まっています。

トピック② ワールドカップのコンディション影響は

アーセナルからは10人の選手がワールドカップに参加しました。

シーズン途中のワールドカップということで、
最も懸念されたのは負傷と疲労です。

負傷については、まず上述のジェズス。

3カ月の離脱が見込まれており、
今後もウェストハム戦のような攻撃陣全体でのカバーが必要になりそうです。

また、日本代表で3試合に出場した冨安も、
負傷の程度は重くないと見られているものの、
ハムストリングの問題でベンチ外となっています。

両サイドバックでは、
セドリック・ソアレスにフルアム移籍のうわさが出ていますが、
ベン・ホワイト、ティアニー、ジンチェンコが健在で、
再発防止のために冨安を慎重に起用できそうです。

ジャカやトーマスには疲労感が感じられませんでしたが、
マルティネッリはややお疲れモードでしょうか。
(それでも1ゴールの結果を残しているのがすごい)

サカに関しては鉄人というしかないですね。

ワールドカップに出場していないウーデゴールは、
期間中をうまくコンディション調整に利用できたのか、
かなりのハイパフォーマンスでした。

ジェズスや冨安の負傷を除けば、
総じて選手たちの状態は良さそうですが、
プレミアリーグの過密な日程を考えると、
冬のマーケットでの動き方が重要となりそうです。

トピック③ 冬のマーケットのうわさ

選手たちの調子は好調なアーセナルですが、
ワールドカップ以前から指摘されている通り、
選手層の薄さは引き続きチームの懸念点です。

今アーセナル移籍が噂されている選手について、
まずは攻撃陣。

シャフタール・ドネツクのミハイロ・ムドリク、
アトレティコのジョアン・フェリックス、
バルセロナのメンフィス・デパイやフェラン・トーレス
らの
名前が挙がっています。

ムドリクにはすでに一度正式なオファーを出しているとの報道もあり、
獲得への期待が高まりますね。

中盤では以下の選手たちの名前が挙がっています。

パルメイラスのダニーロ、
レスターのユーリ・ティーレマンス、
ヴィト―リアのイブラヒマ・バンバ

ティーレマンスは夏の移籍市場に引き続きです。

パルメイラスのダニーロは高額の移籍金がネックとなりそうです。

中盤、とくに中盤の底でプレーできる選手は、
アーセナルにとってかなり優先事項の高い補強ポイントなので、
その動向には注目していきたいと思います。

最後に守備陣について。

守備陣は冨安が負傷しているものの、
比較的スカッドには十分な厚みがあります。

そんな中で噂が出ているのは、
フランクフルトのエヴァン・ヌディカ。

左利きのセンターバックであるガブリエウは出ずっぱりのため、
選手層の厚みを増したい部分ではあります。

一方、アーセナルは2022年1月に
MLSのコロラド・ラピッズから
アメリカ人のオーストン・トラスティという
左利きのCBをひっそりと獲得しています。

サッカーキング

 アーセナルは31日、コロラド・ラピッズのアメリカ代表DFオーストン・トラスティ獲得を発表した。移籍金は182万ユーロ(…

彼は現在バーミンガムにレンタル中ですが、
そこでの活躍が評価されれば、
アーセナルでのプレーチャンスが巡ってくるかもしれません。

2022年12月28日現在、
アーセナルの正式な選手補強は発表されていませんが、
今後の補強に注目していきましょう。

現在の立ち位置と次の試合(日本時間)

アーセナルは、ムッシュ・ヴェンゲルがスタンドで見守るなか、
ウェストハムに逆転勝利を果たしました。

アーセナルはこれで15試合を終え、
首位(勝ち点40)をキープしています。

後に続くのは、
16試合を終えて勝ち点33のニューカッスル、
14試合を終えて勝ち点32のマンチェスターシティです。

シティは29日の5時KOのアウェーでのリーズ戦を控えており、
これに勝利するとシティが勝ち点35となり、
再度2位に浮上します。

アーセナルは最低でもシティに5p差を維持し、
次節のブライトンとの試合を迎えることになりました。

プレミアリーグ第18節 ブライトンvsアーセナル【1月1日(日)2:30 KO】

お正月もプレミアリーグに休みはありません。

1月1日の年明け早々に、
ブライトンとの試合が待っています。

ブライトンは現時点で7位につけていますが、
直近のアウェーでのセインツ戦には1-3で勝利しており、
チームとしての状態は良さそうです。

ドイツ戦、スペイン戦で世界に改めて見つかってしまった感がある、
三苫薫もキレキレのドリブルを見せていました。

冨安は出場しない可能性が高そうな状況ですが、
日本人対決が実現すれば面白そうです。

アーセナルにとっては、
日程が過密なこともあって、
ワールドカップ再開後の試練となる一戦です。

プレミアリーグ第19節 アーセナルvsニューカッスル【1月4日(水)4:45 KO】

ブライトン戦に続くのがニューカッスル戦。

ニューカッスルは金満オーナーのパワーもあって、
ブラジル代表のブルーノ・ギマランイス、
パラグアイ代表のミゲル・アルミロンなどを中心に、
ハイプレスが売りの手強いチームになっています。

エディ・ハウ率いるチームは、
直近では6試合全勝と非常に好調です。

かなり難しい試合になりそうですが、
ホームのアーセナルであれば勝てない相手ではありません。

それに、タイトルを取るためには、
このようなハードな試合に勝っていくことも必要です。

アーセナルのタイトル争いにおいて、
非常に重要な一戦となります。

アーセナルファンにおすすめの書籍

現在のアーセナルの土台を築いた、
アーセン・ヴェンゲル。

彼の功績を知ることで、
アルテタ監督が率いる今のアーセナルを
もっと深く理解することができます。

アーセナルファンなら必読ともいえる書籍をご紹介しますので、
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