【立ち込める暗雲】プレミアリーグ第33節 アーセナルvsアストンヴィラ 【マッチレビュー】

【アーセナルの試合を毎節レビュー】

フットボールの母国・イングランドに、
人々を惹きつけてやまないクラブがあります。

そのクラブの名は、アーセナルFC。

アーセン・ヴェンゲル氏が築き上げた栄光の時代から、
希望の見えない闇の時代を耐え抜き、
ヴェンゲル氏の系譜を継ぐアルテタ監督のもとで
再び黄金時代を迎えようとしています。

躍進と失速を味わった昨シーズンから、
再び頂点を目指すアーセナルの試合を、
当ブログでは毎節自由にレビューしていきます。

ヴェンゲル政権末期からのグーナー達に救いあらんことを。

【試合結果:0-2の敗戦】

Read about Arsenal v Aston Villa in the Premier League 2023/…

バイエルン戦でのドローから、
再びプレミアリーグの戦い。

タイトルレースにおいては絶対に勝ちたい試合ですが、
今節はリバプールがクリスタルパレスに敗れており、
アーセナルにとっては一層重要な試合となりました。

さらに相手はアウェーで敗れている、
ウナイ・エメリ監督のアストンヴィラ。

タイトルレースだけでなく、
アーセナルにとっては因縁に満ちた対戦です。

スタメンとなったのはGKラヤ、
DFラインにホワイト、サリバ、マガリャンイス、ジンチェンコ、
中盤にウーデゴール、ライス、ハヴァーツ、
前線にはサカ、ジェズス、トロサールの11人。

今節はジェズスがCFに入り、
ハヴァーツが中盤起用されました。

アーセナルはウーデゴールを中心に、
サカがたびたび相手ゴールに迫ります。

さらに、ハヴァーツもパスに抜け出してシュートチャンスを迎えますが、
立ちはだかったのは元アーセナルのGKマルティネスでした。

一方、アストンヴィラはマガリャンイスのパスがミスになったところから、
39分にワトキンスにシュートを許しますが、
これはゴールポストに当たって事なきを得ます。

40分のトロサールのビッグチャンスも
マルティネスに防がれてしまい、
アーセナルは0-0で後半へ折り返すことになりました。

しかし、後半に入るとムードはアストンヴィラへ。

61分にアストンヴィラがディアビ→ベイリーの交代を行うと、
64分にはティーレマンスのバー直撃のシュート。

アーセナルも67分にホワイト→冨安、
トロサール→マルティネッリの交代を行い、
流れを引き寄せようと試みます。

79分にはジェズス→ジョルジーニョ、
ウーデゴール→スミス=ロウの交代。

しかしアストンヴィラの攻勢は次第に強まっていき、
ついに83分にベイリーのゴールを許してしまいました。

左サイドからエリア内へのグラウンダーのボールが、
GKとCBの間を抜けて逆サイドのベイリーの前にこぼれた形でした。

遅い時間の失点により試合は一気に厳しさを増しましたが、
86分にジョルジーニョのパスをアストンヴィラがカットすると、
前線のワトキンスにロングボールが出て、
そのままワトキンスにドリブルからシュートを決められます。

試合終盤に0-2とされたアーセナルは、
アディショナルタイムでも得点を奪う事ができず、
手痛い敗北を喫することになりました。

トピック① タイトルレースに暗雲立ち込める

アストンヴィラ戦での敗北により、
アーセナルはリーグ戦でシティと2p差の
2位につけることになりました。

ブライトン戦で首位に立ったのもつかの間、
タイトルレースに一気に暗雲が立ち込めています。

2024年のアーセナルは非常に素晴らしい試合を続けており、
今回の敗戦が実に今年に入って初のリーグでの敗戦でした。

しかし、その敗戦で一気に形勢が変わってしまうところに、
今年のリーグ戦のレベルの高さを感じさせます。

この先どのようなことが待っているかはもちろんまだわかりませんが、
アーセナルがタイトルを取るためには
よりチームを完璧なものにしていく必要があるという、
教訓に満ちた敗戦だったといえます。

トピック② 後半にエナジーを失う

さて、試合内容を見てみると、
前半は非常にエネルギッシュに攻勢を仕掛け、
マルティネスにたびたび防がれていたとはいえ、
得点は時間の問題と思われました。

しかし後半に入るとアーセナルは徐々に失速してしまい、
アストンヴィラの攻勢を許すことに。

この後半の失速はやはり選手たちの疲労が原因ではと考えられます。

アルテタ監督のチームを固定する傾向の弊害が、
この4月の過密日程も折り返しを迎えようかというころに、
如実に表れている
のではないでしょうか。

アルテタ監督の固定的な起用方法が、
ベンチメンバーへの信頼が不足していることに起因するのか、
アルテタ監督の性質によるものか、
あるいはその両方が作用しているのか。

シティやリバプールだけでなく、
チャンピオンズリーグで今後アーセナルが戦う中で、
スカッドの厚みを増していくことは至上命題ですので、
徐々に改善を期待していくしかないと思いますが、

一方で目の前の試合に対しては、
より割り切ってベンチメンバーを信用した起用をした方がいいようにも思え、
非常に悩ましいポイントです。

次に迫るバイエルン戦での選手起用含め、
チームマネジメントが問われる局面が続きます。

トピック③ エメリの復讐劇

さて、この試合の結果を受け、
アーセナルは今シーズンエメリのアストンヴィラに
ダブルを喫することになりました。

元アーセナルのエメリ監督にとっては、
自分の価値を見せつける結果となって、
非常に満足しているのではないでしょうか。

アーセナルファンとしてはどうしても
失敗したマネージャーという印象が強いですが、
客観的に見ればやはり優れた手腕を持つ監督です。

アーセナルのタイトルレースにエメリのヴィラが立ちはだかる、
非常に悔しい展開となっていますので、
アルテタ監督がこの手ごわいライバルを超克してくれるところを、
今後の楽しみの1つとしたいと思います。

現在の立ち位置と次の試合(日本時間)

プレミアリーグ公式サイトより

上述の通り、アーセナル、リバプールがともに敗れたことで、
シティがここにきて首位に浮上しています。

アーセナルにとっては厳しい展開ですが、
目の前の試合1つ1つに勝利していく、
そのことに変わりはありません。

シティ、リバプールが転んでくれることを祈りつつ、
アーセナルの戦いを見守っていきたいと思います。

チャンピオンズリーグ準々決勝 2nd leg アーセナルvsバイエルン【4月18日(木)4:00 KO】

さて、このムードからのバイエルン戦ですが、
疲労という大きな敵を前に、
サカ、ウーデゴールも状態が良くないとの情報もあり、
非常に難しい試合となります。

ただ、バイエルンもまたけが人が続出しており、
勝ち抜けを狙える試合でもありますので、
この大一番を勝ち抜くアーセナルを見たいところです。

プレミアリーグ第34節 ウルヴズvsアーセナル【4月21日(日)3:30 KO】

バイエルン戦のあとはウルヴズ戦。

順当に行けばアーセナルが勝利できそうなカードですが、
上述のように疲労が大敵となります。

アルテタ監督がうまくプレータイムをマネージしてくれるのか、
選手起用に注視していきたいと思います。

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