【アーセナルの試合を毎節レビュー】
フットボールの母国・イングランドに、
人々を惹きつけてやまないクラブがあります。
そのクラブの名は、アーセナルFC。
アーセン・ヴェンゲル氏が築き上げた栄光の時代から、
希望の見えない闇の時代を耐え抜き、
ヴェンゲル氏の系譜を継ぐアルテタ監督のもとで
再び黄金時代を迎えようとしています。
躍進と失速を味わった昨シーズンから、
再び頂点を目指すアーセナルの試合を、
当ブログでは毎節自由にレビューしていきます。
ヴェンゲル政権末期からのグーナー達に救いあらんことを。
【試合結果:3-0の勝利!】
Read about Arsenal v Bournemouth in the Premier League 2023/…
4月の厳しい日程を終えて、
リーグ最終盤を戦うアーセナル。
今節はホームにボーンマスを迎えます。
後に続くシティにプレッシャーを与えるためにも、
勝ち点3がどうしても必要な試合です。
スタメンとなったのはGKラヤ、
DFラインにホワイト、サリバ、マガリャンイス、冨安、
中盤にウーデゴール、ライス、パーティー、
前線にはサカ、ハヴァーツ、トロサールの11人。
先日勝利を挙げたノースロンドンダービーと
同じメンバーで戦いに臨みました。
前半はアーセナルが優勢に試合を進めますが、
ボーンマスのゴール前での体を張った守備、
GKトラバースの好セーブなどに阻まれ、
得点を奪えない時間が続きます。
パーティー、ライスなどの惜しいシュートが続き、
このまま得点のないまま後半へ向かうかと思われた42分、
ウーデゴールのスルーパスに抜け出したハヴァーツが
エリア内でGKトラバースと交錯。
このプレーにレフェリーはPKの判定を下し、
その後のVARでのチェックでも判定は覆ることなく、
45分にサカがPKを冷静に決めきりました。
前半のうちにリードを奪ったアーセナルは、
ハーフタイムでの交代なく後半へと折り返します。
後半もボーンマスは果敢な戦いを見せ、
ソランケなどがシュートチャンスを作りますが、
GKラヤの好セーブもあり試合は1-0で推移。
最少のリードで試合が進む中、
アーセナルがさらにリードを広げられたのは70分。
エリア内でボールを拾ったライスの右足アウトサイドでのパスに、
トロサールが右足ダイレクトで合わせてのゴールでした。
一方、ボーンマスがゴールに最も迫ったのは73分。
エリア内へのクロスのクリアボールを
ラヤがパンチングで外に弾いたところ、
そのボールをボーンマスの選手がダイレクトシュート。
ボールはクロスバーに当たって、
跳ね返ったところをセメニョが詰めてネットを揺らします。
しかし、VARの結果、
ラヤへのソランケの接触がファールの判定となり、
アーセナルは事なきを得ました。
アーセナルはそこからハヴァーツのクロスバー直撃のシュート、
ゴール取り消しとなったマガリャンイスの美しいシュートなど、
惜しいシーンを作り続けます。
決定的な3点目が生まれたのは
アディショナルタイムの90+7分。
途中出場のジェズスのドリブルでの仕掛けからのパスに走り込んだライスが、
エリア内をえぐって右足の正確なシュートを決めました。
3-0としたアーセナルはそのまま試合を締めくくり、
リーグ戦4連勝を飾っています。
トピック① 運を味方に勝利
ボーンマスはイラオラ監督の指揮のもと、
直近では好調なシーズンを送ってきましたが、
この試合でも積極的な戦い方で果敢にアーセナルに挑んできました。
この試合で勝ち点3を得られたのは、
後述するようなアーセナル有利の判定という
運の部分も大きく寄与したと思います。
前後半を通じてアーセナルは決定的なチャンスを作り続けていましたし、
アーセナルがこの試合の勝者にふさわしいクオリティだったのは
疑う余地のないところですが、
もしも今回の微妙な判定がアーセナルにプラスでない方向だった場合、
より難しい試合となっていたはずです。
イラオラ監督が判定への不満を試合後に語っているように、
ボーンマス側から見れば納得のいかない部分もあったでしょうが、
シーズンを通じて判定に泣くこともあれば
判定に助けられることもあると考えて、
この勝ち点3を受け止めたいと思います。
そういう判定の波を無くすためにVARがあるのでは?
とも感じてもしまいますが。
トピック② 判定への疑問
さて、この試合で議論を呼んだのが、
ハヴァーツへのコンタクトでPKが与えられた場面。
リプレイを見ると、
ハヴァーツがPKをもらいに行ったのでは?
という批判も正直妥当なところであり、
これはアーセナルにとってはラッキーな判定でした。
また、セメニョのゴールが取り消された場面も、
ソランケのコンタクトをファールに判定してくれたのは
アーセナルにとっては幸運で、
そのままゴールが認められてもおかしくない
際どいものだったと思います。
総じてアーセナルにとってはプラスの判定だったものの、
開始10分ごろのサカへのファールは
明らかに退場に相当するものであり、
こちらはボーンマスに有利な判定でしたね。
判定で勝ったというのは決して爽快なものではありませんが、
上述の通りシーズンを通じてのプラスマイナスも見つつ考えたいと思います。
トピック③ ライスの卓越性
この試合で存在感を放ったライス。
トロサールへのアシストと最終盤のゴールと、
数字の上でも素晴らしい結果を残しました。
パーティーがアンカーの位置に入ることで、
ライスがインサイドハーフ的な立ち位置で振舞えるようになり、
攻撃面での活躍が際立つような印象があります。
レバークーゼンに移籍したジャカのポジションを
誰が埋めるのかという問題は、
一時はハヴァーツなのかと思われましたが、
パーティーが健在なのであれば
ライスがその役割を十分に果たせるのかもしれません。
アーセナルのスカッド構築はまだまだ先があるでしょうし、
チームの屋台骨としてのライスに
今後も大いに期待していきたいと思います。
現在の立ち位置と次の試合(日本時間)
アーセナルはこれでリーグ戦4連勝と、
自身にできることを着実に果たしています。
ラヤが今季のプレミアリーグで
ゴールデングローブ賞を受賞することも決まり、
今シーズンいかに素晴らしい戦いができているかを物語るようです。
一方、シティもウルヴズを一蹴して着実な勝利を積み重ねており、
アーセナルは残り2試合を確実に勝利すること、
そしてシティが勝ち点を落とすことを祈るほかありません。
フルハム、スパーズ、ウェストハムのサポートに期待しましょう。
プレミアリーグ第37節 マンチェスター・ユナイテッドvsアーセナル【5月13日(月)0:30 KO】
オールドトラフォードでの一戦。
ユナイテッドにとっては勝てばシティをアシスト、
負ければアーセナルをアシストと、
なんとも悔しい立場でしょうが、
アーセナルとしては勝つだけ。
混迷続くユナイテッドを相手に、
いま再びの最盛期を迎えようとしている
アーセナルの強さを見せつけてほしいと思います。
プレミアリーグ第38節 アーセナルvsエバートン【5月20日(月)0:00 KO】
エバートンとの最終節は、
残留を決めているエバートンにとってはほぼ消化試合。
アーセナルが勝利するのが前提ですが、
この時プレミアリーグがどんな状況となっているか、
最後まで目の離せない戦いが続きます。
前の試合の結果(プレミアリーグ第35節)
目次 1 【アーセナルの試合を毎節レビュー】2 【試合結果:2-3の勝利!】3 […]…
次の試合の結果(プレミアリーグ第37節)
目次 1 【アーセナルの試合を毎節レビュー】2 【試合結果:0-1の勝利!】3 […]…