アーセナルの試合を毎節レビュー
当記事をお読みいただきありがとうございます。
このブログでは、
ヴェンゲル政権末期からのグーナーが、
プレミアリーグでのアーセナルの試合結果を
毎節レビューしていきます。
忙しくてなかなか試合をフルで観られない人でも、
この記事を読むだけで
アーセナルのトピックスがフォローできますので、
ぜひご一読ください。
今回の試合は、
2022-23シーズン・プレミアリーグ第26節、
アーセナルvsボーンマスです。
試合結果
スタメン・試合結果詳細は以下リンクから。
Read about Arsenal v Bournemouth in the Premier League 2022/…
アーセナルは冨安、パーティー、
ファビオ・ヴィエイラがスタメンに入り、
エンケティアは負傷により欠場です。
エバートン戦からのタイトな日程を受け、
アルテタはローテーションを実施してきました。
直前にマンチェスター・シティがニューカッスルを下し、
アーセナルにプレッシャーをかけるなか、
負けられない戦いが始まります。
前半
キックオフ直後、
ボーンマスのワッタラのクロスがDFの間を抜けると、
そこに走りこんだビリングがゴールを決め、
予想外の失点から試合が始まります。
リードを奪い5-4-1で守るボーンマスを相手に、
アーセナルはボールをもって攻める展開になりました。
22分、トロサールが負傷交代となり、
スミス=ロウが投入されます。
トロサール交代後もアーセナルの攻勢が続きますが、
GKネトの活躍もあり、
得点を奪うことはできませんでした。
前半のポゼッション率は86%と非常に高い数字を記録するも、
ボーンマスにカウンターからチャンスを作られる場面もあり、
厳しい試合内容で後半に折り返します。
後半
ハーフタイムに冨安に代わって
ホワイトが投入されます。
前半と同じく攻め続けるアーセナルですが、
57分、ボーンマスのコーナーキックから、
CBセネシのゴールを許し0-2とリードを広げられました。
一層厳しくなった展開の中で、
アーセナルは62分にコーナーキックから
パーティーがゴールを決め、
反撃の狼煙となる一点を返します。
サカのコーナーキックからGKが弾いたボールを、
ウーデゴールがヘディングで返して、
そこにパーティーが走りこんでのゴールでした。
さらに69分にスミス=ロウに代わってネルソンが投入されると、
そのネルソンの左からの折り返しに
右サイドのホワイトがダイレクトで合わせてゴールを決め、
70分に2-2と同点に持ち込みました。
試合を振り出しに戻したアーセナルを、
エミレーツは大きな声援で後押しします。
80分にはボーンマスのハンドが疑われる場面が続きますが、
VARで認められることはなく、
勝ち越し点を狙う展開が続きます。
残留のために勝ち点が欲しいボーンマスも
必死のプレーでゴール前を固め、
アーセナルの前に立ちはだかります。
試合は90分を迎え、
アディショナルタイムは6分。
懸命に攻め立てるアーセナルですが、
時間は無情に過ぎていきます。
アディショナルタイムも6分を過ぎ、
いよいよラストプレーかというコーナーキック。
ウーデゴールのキックから、
エリア内で競り合った跳ね返りがネルソンのもとへ。
そのネルソンが左足で放ったシュートがネットに突き刺さり、
劇的な勝ち越し弾が決まりました。
興奮の渦に包まれるエミレーツスタジアムで、
そのまま試合を締めくくったアーセナル。
奇跡的な大逆転で勝利を掴み、
4連勝で首位をキープしています。
試合のトピックス・注目ポイント
トピック① 逆境に強いアーセナル
エミレーツスタジアムを揺らした大逆転劇は、
いまのアーセナルの強さを象徴するものでした。
ビハインドの場面で気持ちを切らさずに、
勝利を求め続けるメンタルの強さは、
今シーズン本当に際立っています。
2月のアストンヴィラ戦での
ジョルジーニョの90分+3分のミドルシュートや、
1月のユナイテッド戦での90分のエンケティアのゴールなど、
とくに最終盤の得点で勝利を掴んでいるのが印象的です。
しかも2点差からの逆転劇は
2012年2月のスパーズ戦以来11年ぶりで、
今シーズンの勝負強さを物語る試合になりました。
Arsenal have won after trailing by two or more goals in a Premier League game for the first time since they beat Spurs 5-2 on the 26th February 2012.
— Squawka (@Squawka) March 4, 2023
A 97th minute winner restores their five point lead. 🙌 pic.twitter.com/tbTdalPeLY
こうした逆境からの勝利の積み重ねが
アーセナルにビッグクラブとしての
勝負強さをもたらしていると思いますし、
その過程をリアルタイムで味わえることは、
今のアーセナルを観る最大の楽しみです。
筆者は無敗優勝時代のチームを
リアルタイムで見ていないだけに、
今この時に強くなっていくアーセナルを観られることに
一層の喜びを感じています。
トピック② 救世主ネルソン
この試合を語るうえで欠かせないのが、
いうまでもなくリース・ネルソンのゴール。
試合最終盤であれだけ冷静に完璧なシュートを放つ、
ゴール前での落ち着きと精神力の強さは、
アーセナルにとって本当に大きな武器です。
実際、彼は今季3試合、
時間にして85分という限られた出場時間の中で、
3ゴール2アシストの活躍を見せており、
スーパーサブとして存在感を発揮しています。
そんなネルソンの活躍が印象的だったのは
第14節のノッティンガム・フォレスト戦。
セインツ戦の引き分け、
ELでのPSV戦の敗北とチームが悪い流れに引きずられるなか、
2G1Aの活躍で勝利をもたらしました。
目次 1 アーセナルの試合を毎節レビュー2 試合結果2.1 前半2.2 後半3 […]…
これまでアーセナルで十分な出場機会を得られず、
レンタル先でも苦しい時期が続いただけに、
今シーズンの彼の活躍は非常にドラマチックです。
右WGはアーセナルの補強ポイントとも言われていますが、
ネルソンがその得点力を活かして
さらなる活躍を見せてくれるのか、
残るシーズン総力戦の大きな見どころになりそうです。
トピック③ ホワイト or 冨安
この試合、アルテタ監督は冨安を右SBで先発起用しましたが、
ハーフタイムでホワイトと交代させています。
攻撃面ではホワイト、
守備面では冨安に分がある状況のなかで、
得点が欲しいアルテタ監督がホワイトを起用するのは、
非常に妥当な交代だと言えます。
一方でこの交代後にアーセナルの攻撃が活性化し、
ホワイト自身も点を決めて
プレミアリーグ公式のMOMに選出される活躍を見せたのは、
冨安にとっては非常に厳しい結果となりました。
冨安はそのユーティリティの高さで
サイドバックとしても十分プレーできるのは確かですが、
やはり本質は守備の選手。
CBでの冨安を試してほしいとも思いますが、
マガリャンイスとサリバのコンビを
変えなくてはいけない理由も現状では見つかりません。
まして、アーセナルは冬に
ポーランド代表のCBキヴィオルを獲得しています。
決してアルテタ監督の信頼を失っているわけではなく、
現状では冨安はサブの状態が続きそうですが、
ユベントスからの関心も報じられるなど、
なんともいえない状況です。
ティアニーと同様に
冨安もチームにいてほしい選手なだけに、
今後のアルテタ監督の選手起用が注目されます。
現在の立ち位置と次の試合(日本時間)
プレミアリーグの順位
![](http://moviedeliberative.com/wp-content/uploads/2023/03/image-1.png)
ニューカッスルにホームで勝利したシティに対し、
アーセナルは劇的な逆転勝利で
勝ち点差5pの首位をキープ。
アーセナルはシティに敗れてから4連勝と、
非常に良い流れを維持しています。
勝負強さが光るアーセナルですが、
次に臨むのはELベスト16のスポルティング戦。
タイトな日程とカップ戦の緊張感と、
3月はまだまだ厳しい日程が続きます。
また、トロサールとエンケティアの負傷については、
軽傷であることを祈りつつ、
続報を待ちたいと思います。
ヨーロッパリーグ ベスト16 1st.leg スポルティングvsアーセナル【3月10日(金)2:45 KO】
スポルティングは直近のポルティモネンセ戦で
0-1とクリーンシートでの勝利。
日本代表の守田もスタメンフル出場で、
ポルティモンネでGKを務める中村航輔との
日本人対決を制しています。
スポルティング戦でも冨安との日本人対決が実現するか、
この試合の1つの注目点です。
一方、ベジェリンはポルティモンネ戦に出場しておらず、
アーセナル戦での出場があるか期待されます。
互いに4連勝と波に乗る両チームですが、
タイトな日程のなかでどのようなメンバーで臨むのか、
今後の報道に注目したいと思います。
プレミアリーグ第27節 フルハムvsアーセナル【3月12日(日)23:00 KO】
ELのすぐあとに待っているのが、
歴史あるクレイヴン・コテージでの、
フルハムとの一戦です。
フルハムは昇格組でありながら上位をキープし、
現在も7位と大健闘しているチーム。
ハル、ワトフォード、エバートンと
プレミアリーグのチームを渡り歩いてきた、
マルコ・シウバが現在監督を務めています。
FWミトロビッチは引き続き要注意の選手ですが、
アーセナル的にはレノとウィリアンとの再会というのも
面白い注目点です。
シーズン序盤の第4節では
アーセナルはフルハムに逆転勝利を収めており、
この試合も勝ってリーグ戦5連勝と
勢いを継続したいところ。
ELからのタイトな日程が懸念点ですが、
ぜひとも勝利に期待したいと思います。
アーセナルファンにおすすめの書籍
現在のアーセナルの土台を築いた、
アーセン・ヴェンゲル。
彼の功績を知ることで、
アルテタ監督が率いる今のアーセナルを
もっと深く理解することができます。
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興味がある方はぜひ以下リンクより手に取ってみてください。
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