はじめに
今回取り上げるのは、
ヨン・サンホ監督作品『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)です!
この作品は、アニメーション監督が手掛けた作品であり、
韓国発のゾンビ映画として高く評価されている1作です。
観客を飽きさせない王道を行くゾンビ映画となっている本作品の、
面白いポイントや映画製作の背景について見ていきましょう!
基本情報・配信サービス
『新感染 ファイナル・エクスプレス』基本情報
公開年:2016年
製作国:韓国
監督: ヨン・サンホ
出演: コン・ユ(ソ・ソグ役)
キム・スアン(ソ・スアン役)
チョン・ユミ(ユン・ソンギョン役)
マ・ドンソク(ユン・サンファ役)
チェ・ウシク(ミン・ヨングク役) などなど
『新感染 ファイナル・エクスプレス』が観られる配信サービス
(2020年8月時点)
2020年8月現在、本作を観られる配信サービスは以下の通りです。
・Hulu
・Amazon Prime Video など
詳細は以下のサイトをご参照ください。
あらすじ ※ネタバレなし
ソウル発プサン行きの高速鉄道KTXの車内で突如起こった感染爆発。
疾走する密室と化した列車の中で凶暴化する感染者たち。感染すなわち、死ー。
そんな列車に偶然乗り合わせたのは、妻のもとへ向かう父と幼い娘、出産間近の妻とその夫、そして高校生の恋人同士・・・果たして彼らは安全な終着駅にたどり着くことができるのか―?
公式サイト より
目的地まではあと2時間、時速300km、絶体絶命のサバイバル。
愛するものを守るため、決死の闘いが今はじまる。彼らの運命の行き先は・・・。
主人公のソ・ソグ(コン・ユ)はファンドマネージャーとして忙しく働く一方で、
妻とは別居中、幼い娘のスアン(キム・スアン)とも親密な親子関係を築けていませんでした。
そんな中、スアンへの誕生日プレゼントとして、ソグとスアンは釜山に住む妻を訪れることなり、
彼らは釜山行きのKTX(新幹線)に乗車します。
KTXが発車する直前、どこか様子のおかしい女性が一人、車両に飛び込んできました。
彼女は介抱のため近寄ってきた乗務員の女性へとゾンビのごとく襲い掛かります。
そこから始まった「感染」はやがてKTX車中で爆発していきます…
ストーリー紹介 ※ネタバレあり
ここからは、あらすじ以降の展開をネタバレありで紹介していきます!
テジョン(大田)駅への停車
何とか感染者(ゾンビ)たちを別車両に封じ込めることに成功した乗客たち。
その中には、ソグとスアンの他にも、
ワーキングクラスのユン・サンファ(マ・ドンソク)と妊娠中の妻ソンギョン(チョン・ユミ)、
高校生野球チームのキム・ジニ(アン・ソヒ)とミン・ヨングク(チェ・ウシク)、
高速バス会社の常務であるヨンソク(キム・ウィソン)ら生き延びていました。
状況を理解できない彼らのもとに、
同様の感染が韓国中で広がり、非常事態宣言が出たことが車内のテレビニュースで伝えられます。
さらに運転士からは、テジョン(大田)駅で運転を停止し、
そこで軍によって感染者を鎮圧することになったと知らされます。
一方、ソグはファンドマネージャーのコネを使い、
テジョン駅で自分たちが隔離される予定であることを知りあいの軍人から聞き出しました。
KTXはテジョン駅に到着しましたが、そこには人気が全くありませんでした。
不審に感じながらも乗客たちは駅の出口に向かいます。
一方、ソグは知り合いの軍人に話を付け、自分たちだけ助かろうと別の出口を目指していました。
しかし、テジョン駅の韓国軍にはすでに感染が広がっており、
ソグや乗客たちは次々と感染者たちに襲われていきます。
必死の思いでKTXに逃げ帰った乗客たちですが、
彼らは感染者のひしめく車両を挟んで分断されてしまいました。
その中で、後方の車両に何とか乗り込んだソグ、サンファ、ヨングクは、
前方車両に娘のスアン、妻のソンギョン、恋人のジニがいることを知ります。
彼らは愛する人たちを救うため、感染者ひしめく車両を突破することを決心します。
感染者ひしめく車両の突破劇
ソグ、サンファ、ヨングクの3人は、感染者の群れを突破するため決死の戦いに挑みます。
時には力技で、時には動くものに反射的に襲い掛かる感染者の性質を逆手に取り。
既に感染者となってしまったチームメイトに動揺するヨングクの姿もありましたが、
彼らは無事にスアンやソンギョンらと合流を果たしました。
彼らはさらにその先の、ジニがいる車両を目指します。
KTXがトンネルに入り、感染者たちの視界が奪われたタイミングを利用して、
彼らは座席の上にある荷物置きを這って進みました。
しかし、何とかたどり着いた先の車両のドアは固く閉ざされていました。
ジニからヨングクたちがこの車両に向かっていることを聞いたバス会社常務のヨンソクは、
彼らが感染しているかもしれないと主張し、合流することを拒否したのです。
ヨングクたちが必死にドアを破ろうと苦戦する合間に、
感染者たちが乗り込んでくるのを抑えていたサンファ自身が感染者となってしまいました。
どうにかドアを破ってヨンソクら生存者たちと合流したソグ達でしたが、
生存者たちに激しく拒絶され、連結部へと追いやられてしまいます。
しかし、生存者の1人・ジョンギルが、感染者となった姉インギルの姿を見て後悔し、
またヨンソクたちの醜い争いへの嫌気も相まって、
ドアを開けてしまったことで、感染者たちがなだれ込みます。
そして、KTXの生存者は連結部のソグ達を残すのみとなりました。
車両基地での別れ
釜山を目指して進む列車の中で、ソグは会社の部下のキム代理からの電話を受けます。
このパンデミックは自分の勤める証券会社の市場操作によって生き延びていた、
バイオ企業が引き起こしたものであったことが分かります。
ソグが自身にもパンデミックの責任の一端があることを痛感するなか、
KTXは東テグ駅の前で、倒れた車両に線路をふさがれ停車を余儀なくされました。
運転士は停車した理由と別の車両への乗り換えが必要なことをアナウンスし、
自らKTXを降りて車両基地へ向かいます。
ソグ達もその後に続いて車両を降りますが、
実はトイレに隠れて生き延びていたヨンソクもその後を追っていました。
運転士はディーゼル車を発見し、車両を発車させます。
ソグ達はホームレスの男性の献身に助けられ、
突如現れた炎上する暴走列車の事故や大群になって迫り来る感染者から辛くも逃げ延び、
ディーゼル車へと乗り込むことに成功しました。
しかしそこには、自分が生き残るためにヨングクやジニ、運転士までも犠牲にし、
挙句の果てに感染者となってしまったヨンソクも乗り込んでいました。
ソグはヨンソクとの揉み合いの末に彼を列車から突き落としますが、
自身も手を噛まれて感染してしまいます。
ソグは涙ながらにスアンに別れを告げ、スアンとの美しい思い出を思い起こしながら、
ひとり静かに車両から身を投げました。
ディーゼル車に残される形で生き延びたスアンとソンギョンは、
バリケードによって線路がふさがれたトンネルへとたどり着きます。
歩いてトンネルを抜けようとする彼女たちの先には、韓国軍の兵士が待機していました。
兵士が彼女たちを射殺しようとした直前、
スアンがかつて父のために練習したアロハ・オエの歌声が聞こえたことで、
2人は無事に韓国軍によって保護されるのでした。
ここが面白かった!3つのポイント
ゾンビ映画の王道をいく展開と独自性
迫り来るゾンビから逃げ切ることができるか!?というゾンビ映画の直球的な面白さを、
非常にストレートに描いていると感じました。
ストーリー展開もゾンビ映画では王道といっていいものになっています。
② 主人公たちは①を知らず、日常生活を送る
③ 突如発生した異常事態に巻き込まれる主人公たち
④ ③を何とか逃げ切り、軍などの救助を待つ
⑤ 救助が望めない状況となり、自力での生還を目指す
⑥ 増えていく感染者と、生存者同士の醜い争い
⑦ 主人公生存ルート、もしくは全滅ルート
王道を踏襲しながらも、高速で走る新幹線の中という舞台設定をしたのが斬新です。
まず、逃げ出すことのできない密室でありながら、
ゾンビを遮断できるドア、トイレなどの逃げ場があること。
そのため、安全な状況も作り出すことができますし、
安全な状況が一瞬で崩れる緊張感も同時に感じることができます。
車両ごとで状況が異なることで、ゲームでいうステージのように、
いろいろなギミックを仕掛けることもできますね。
ソグ、サンファ、ヨングクの3人が感染者ひしめく車両を抜けていくシーンは、
ステージごとに攻略していくような面白さを味わうことのできるシーンだと思いました。
そのほかにも、停車駅ごとにイベントを設定しやすい、
時間のスケールがコンパクトなため食糧問題の描写が不要、などなど。
これまで様々なゾンビ映画が考案され、いくつもの変則的な設定が生み出されてきた中で、
王道をいく潔さと工夫の効いた舞台設定という独自性を併せ持った映画になっています。
利己主義と他己主義
ゾンビ映画では何とか生き延びようとする人間の姿が描かれるのが定番ですが、
今作もその例に漏れず、危機に直面した人間の様々なパターンを見ることができます。
愛する人を守るため自らの身を挺して戦う人間、
自分が生き延びるためにどんなことでもする人間。
今作は、そうした「他己主義」を実行できる人間と、
「利己主義」的に生き延びようとする人間の対比が強調されていました。
「他己主義」を代表するのがマ・ドンソク演じるサンファ。
「利己主義」を代表するのが高速バス会社常務のヨンソクです。
主人公のソグは、自分だけコネを使って軍部に働き掛けたり、
椅子を譲ろうとしたスアンをたしなめたり、「利己主義」側の人間として描かれています。
彼はサンファとの出会いと別れを経験し、映画を通じて「他己主義」へ近づいていきます。
一方で、「利己主義」を代表するヨンソクの悪行もエスカレートしていき、
やがて彼らは直接対決することになるのです。
ソグはかつての自分ともいえる「利己主義」のヨンソクを列車から落とすことに成功しますが、
その際に自分自身も感染してしまうこととなります。
なぜ利己主義に打ち勝ったソグが感染しなければならなかったのか?
それは彼にこのパンデミックの責任の一端があるからだと考えられます。
バイオ企業の株の不正操作を指示し、その企業がパンデミックを引き起こしたことが、
彼の「利己主義」による罪だったということですね。
その罪の代償として、彼が感染するのは必然の帰結だったのです。
ソグの指示は会社からの指示に従ったものであるのでやや気の毒ですが、
「利己主義」が栄えてはならない、という強いメッセージ性が感じられました。
このメッセージが込められた理由については、後程記載していきます。
際立つゾンビ感染者の存在感
今作でもっとも印象的なのは、やはり感染者たちの独特な動きでした。
高い身体能力、独特な挙動などなど、ゾンビ映画はやはりゾンビのインパクトが重要ですね。
そんなゾンビたちがどのように生まれたのか、
公式サイトにメイキングの背景が紹介されています。
以下に全文を引用していますが、まとめるとこのようになります。
・細部までデザインされた動き
これまでにない斬新なゾンビ像が生みだされました。
本作には韓国のブロックバスター・ムービー史上初の独特なヴィジュアルの感染者たちが登場する。それこそがこの映画のモチーフであり、重要な要素なのだ。これまでにないヴィジュアルの感染者を具現化するために、特殊メイク監督のクァク・テヨンと振付担当のパク・ジェインは、ヨン・サンホ監督と徹底的に分析と打ち合わせを重ねた。クァクとパクは100人以上の感染者をそれぞれ違う外見にデザインし、今までの韓国映画では見られなかった新たなイメージを1体ずつ心をこめて作り上げた。
まず感染者を表現するための最初のミッションは、韓国映画にマッチするイメージの構築だった。クァク・テヨンは感染レベルを調整することに注力した。彼はハリウッド映画で馴染みのあるゾンビのイメージではなく、時間の経過によって感染レベルを変えることで、過度な印象や嫌悪感を与えずにリアルな感染者を表現した。欧米のものをそのままコピーするのではなく、アジア的なコンセプトを基に韓国らしさを取り入れ、これまでなかった新タイプのヴィジュアルを創造していった。感染者を演じる俳優やエキストラは100人以上いたが、重要な役には相応の時間をかけてメイクし、細かいところまで作り込んだ。
次に解決すべきは感染者の動きだった。ナ・ホンジン監督作品『哭声/コクソン』における仕事ですでに注目を浴びていた振付のパク・ジェインは、関節を曲げて肩を落としたような姿勢の感染者の動きをそれぞれのキャラクターに合わせてデザインするため、撮影の6か月前から分類を始めた。最初に年齢、性別、動きの速さなどを分類し、さらに列車の内部と外部、線路の上などの演じる場所によって感染者たちを分類した。また列車内の狭い空間では感染者の目が見えにくくなる代わりに、音に敏感になる動作を加えた。その動作を基に、感染者たちが列車と列車の間にある線路の砂利の上を走る動きや、群れになって移動する動きなどを細かく決めていった。
公式サイト より
個人的にはやはり、
感染者たちが続々とソグたちの乗るディーゼル車に群がっていくシーンが印象的です。
あまりの数と勢いに笑ってしまうというか、圧倒されてしまいました。
あれだけエネルギーのあるシーンはゾンビ映画でもなかなかお目にかかれないですね。
韓国社会の反映として
ロメロ監督がゾンビ映画というジャンルを切り開いていった時代から、
ゾンビ映画は社会・時代を映し出すという特徴を持っていました。
ヨン・サンホ監督は今作以前から社会への鋭い目線を持った作品で知られていますが、
本作にもその要素がしっかりと含まれています。
朝鮮戦争・セウォル号事件
実際の社会を想定した時、この映画から連想されるのは朝鮮戦争です。
北から来る脅威に対し、主人公たち一般市民は釜山を目指し南へ南へと逃げていきます。
実際の朝鮮戦争でも、避難のために使われた列車があり、
それが今作のイメージになっている部分もあると監督は語っています。
実際に北朝鮮からの侵攻があったら?というイメージが本作には重ねられている、
という視点で見ても興味深い映画になっていると思います。
もう1つは、2014年に発生したセウォル号沈没事件です。
300人以上の死者を出したこの事件は、韓国社会に大きな影響を与えました。
営利優先の杜撰な管理体制や、救助を優先せず船を脱出した船長の姿は、
韓国社会に広がる利己主義を明らかにするものでした。
利己主義が育まれた背景はいくつも考えられますが、
経済成長と共に広がる格差によって人々が他者や弱者を救う余裕が失われていることなど、
「利己主義」は日本社会にも共通する現代の普遍的な課題といえるものです。
「利己主義が栄えてはならない」というメッセージは、
現代の韓国社会、あるいは資本主義経済に向けられたものと考えられます。
『新感染 ファイナル・エクスプレス』を観た後は~関連作品紹介~
『ソウル・ステーション・パンデミック』(2016)
こちらは『新感染 ファイナルエクスプレス』の前日譚と位置付けられるアニメーション作品。
監督は同じくヨン・サンホが務めています。
風俗店から逃げ、恋人キウンと同居するヘスンだったが、
彼はへスンの体を売ることでしか金を得ることができなかった。
このことが原因でケンカし、家を飛び出したへスンは一人で夜の街をさまよう。一方、ソウル駅では死んだはずのホームレスが生き返って人を襲い、襲われた者はゾンビと化し犠牲者が激増していた。キウンは、彼女と彼女の父だという男を捜し……。
シネマトゥデイ より
『感染家族』(2019)
『新感染 ファイナルエクスプレス』と同じく、大きな話題を呼んだ韓国産ゾンビ映画です。
これまでにない斬新な取り合わせにも注目のゾンビ・コメディとなっています。
崖っぷちに立たされた一家がゾンビを使って金儲けを始めたことから、
田舎町でパンデミックが巻き起こるさまを描いた新感覚のサバイバルパニック。田舎の寂れたガソリンスタンドで、定職もなく、その日暮らしを送っているパク一家。
そんな彼らの前にある日、ゾンビが現れる。そして、そのゾンビに噛まれた父親マンドクが若返ったのを見た一家は、そのゾンビを利用して金儲けに乗り出す。
若返りを求めてやってくる人々は日に日に増え、稼いだお金でガソリンスタンドを再建することにも成功した一家だったが、ゾンビに噛まれて若返りを果たした人々に思わぬ副作用が表れはじめ……。「殺人者の記憶法」のキム・ナムギルをはじめ、「さまよう刃」のチョン・ジェヨン、
映画.com より
「ソウォン 願い」のオム・ジウォンら豪華キャストが集った。
『28日後…』(2002)
「走る」ゾンビのパイオニアとなった、ゾンビ映画史に残る1作。
ホラーとしての恐怖感と同時に、美しい風景やイギリスらしいユーモアも感じられる作品です。
怒りを抑制する薬を開発中のとある霊長類研究所。
ある夜、精神を冒し即効性の怒りを発するウィルスに感染している実験用チンパンジーが、
侵入した動物愛護活動家たちによって解放されてしまう。
その直後、活動家の一人がチンパンジーに噛まれて豹変、仲間に襲い掛かる…。28日後。
allcinema より
交通事故で昏睡状態に陥っていたバイク・メッセンジャーのジムは、ロンドン市内の病院の集中治療室で意識を取り戻す。ベッドから起き廊下をさまようジムだったが、院内にはまったく人の気配がなかった。人の影を求めて街へ飛び出したジムは、そこで驚くべき光景を目にする…。
『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』(1968)
こちらはゾンビ映画の第一人者であるジョージ・A・ロメロ監督による、
いわばゾンビ映画の本家本元。ゾンビ映画の世界はここから広がっていったのです。
父の墓参りの途中、バーバラと兄のジョニーは生ける屍(ゾンビ)に襲われる。
兄を殺された恐怖と悲しみの中、バーバラは近くの民家に逃げ込む。
民家には新たに黒人青年のベンが逃げ込み、地下室には若いカップルのトムとジュディ、クーパー夫妻と大怪我を負った娘が潜んでいた。外部との連絡も取れないまま、周囲はゾンビの群れに取り囲まれていた。Wikipedia より
ドアや窓を塞ぎゾンビの侵入を防いだうえで脱出の方策を探るベンに対し、救助が来るまで地下室に籠ることにこだわるハリーが対立する。
ゾンビたちが人間を食い殺していることをテレビで知ったバーバラたちは、
最寄りの避難所への脱出を試みるが…
『悪人伝』(2019)
『新感染 ファイナルエクスプレス』を鑑賞し、マ・ドンソクの魅力を発見した方へ。
強さと優しさを兼ね備えた彼の魅力を最大限引き出したエンタメ作品となっています。
こちらについては別記事でも紹介しておりますので、ぜひご覧ください!
続編が公開予定!
『新感染 ファイナルエクスプレス』の4年後の世界を描いた続編『Peninsula(原題)』が、
2021年1月に日本でも公開予定です!
韓国では2020年7月に公開されており、コロナ禍にも負けず大ヒットを記録しています。
監督は同じくヨン・サンホ、
主演は『オオカミの誘惑』などで知られるカン・ドンウォンが務めます。
公式トレーラーもぜひチェックしてみてください!
日本での公開を待って、このブログでも取り上げていきます!
感想
ここまで、『新感染 ファイナルエクスプレス』について書いてきました。
韓国産ゾンビ映画ということで、
王道を行く面白さとオリジナルのアレンジを加えた独自性と、その両方を感じられる作品でした!
今作は2016年に制作された映画ですが、
コロナウイルスのパンデミックに揺れる今、示唆に富む部分も多くあります。
感染しているかもしれないという恐怖は、
ソグたちとヨンソクたち生存者とを醜く分断しました。
感染者への差別が生み出すいたたまれなさや醜さについては、
今この映画を観ることで強く感じられるものではないかと思います。
また、コン・ユ、マ・ドンソク、チョン・ユミら俳優陣も素晴らしかったです。
様々な人物が登場する群像劇として、
それぞれの観客が感情移入できるキャラクターがいたのではないでしょうか?
来年には続編が日本で公開されますので、
スピード感あふれる展開とスピード感あふれるゾンビ感染者たちを予習してみてください!
ここまでお読みいただきありがとうございました!
今後も様々な映画を取り上げていきます!