【待望のゴールショー!】プレミアリーグ第10節 アーセナルvsシェフィールド・U 【マッチレビュー】

【アーセナルの試合を毎節レビュー】

フットボールの母国・イングランドに、
人々を惹きつけてやまないクラブがあります。

そのクラブの名は、アーセナルFC。

アーセン・ヴェンゲル氏が築き上げた栄光の時代から、
希望の見えない闇の時代を耐え抜き、
ヴェンゲル氏の系譜を継ぐアルテタ監督のもとで
再び黄金時代を迎えようとしています。

躍進と失速を味わった昨シーズンから、
再び頂点を目指すアーセナルの試合を、
当ブログでは毎節自由にレビューしていきます。

ヴェンゲル政権末期からのグーナー達に救いあらんことを。

【試合結果:5-0の勝利!】

Read about Arsenal v Sheffield Utd in the Premier League 202…

プレミアリーグ公式サイトより

チャンピオンズリーグから日程がタイトなアーセナルは、
選手をローテーションして試合に臨みます。

ディフェンスラインでキヴィオルが抜擢されたほか、
中盤ではスミス=ロウがスタメンに入りました。

また、負傷のジェズスに代わり、
エンケティアがCFを務めます。

一方のシェフィールド・Uでは、
プレーすることなくアーセナルを退団したトラスティが
スタメンに入っています。

最下位のチームを相手に必勝が期待されるアーセナルですが、
この日はチームにとって素晴らしい試合となりました。

最初のゴールが生まれたのは28分。

ライスのエリア内へのクロスがディフレクトしたところに、
エンケティアが冷静なトラップでトラスティをかわし、
着実にシュートを決めての得点でした。

その後もゴールに迫るアーセナルは、
前半を1-0で折り返したものの、
後半に入って早々に追加点を挙げます。

50分のコーナーキックの場面から、
シェフィールドのGKがボールを弾き損ねたところを、
エンケティアが素早く詰めてのゴールでした。

58分にはさらに目の覚めるようなゴールが生まれます。

エリア外でスミス=ロウからのパスを受けたエンケティアが、
右足を振りぬいて強烈なミドルシュート。

ネットを突き刺すゴラッソで、
エンケティアはプレミアリーグ初のハットトリックを記録しました。

3-0と試合を決定づけたアーセナルは、
こぼれ球に反応してエリア内に侵入したファビオ・ヴィエイラが倒され、
VAR判定の結果88分にPKを獲得します。

エンケティアはヴィエラにキッカーを譲り、
ヴィエイラがしっかりと決めきって4-0としました。

アーセナルは89分にエルネニーをピッチに送り出します。

試合の趨勢が決まったなかで、
アディショナルタイムは10分。

冗長な時間となるかと思われましたが、
90分+6分にコーナーキックから
冨安が待望のアーセナル初ゴールを決めます。

チーム、そしてスタジアム全体が冨安のゴールを祝福し、
試合は素晴らしい雰囲気のまま5-0で終了。

アーセナルは選手をうまくローテーションしながら、
セビージャ戦に続いての勝利を挙げました。

トピック① エンケティアのハットトリック

この試合でプレミアリーグ初の
ハットトリックを記録したエンケティア。

特に3点目のゴールは、
ゴール前での動き出しが持ち味というエンケティアのイメージからすると、
非常に強烈なインパクトがありました。

セビージャ戦で素晴らしい活躍を見せたジェズスが負傷で欠場し、
チャンスが回ってきた中でのこの結果は、
エンケティアにとって非常に自信になるはずです。

様々な記事やインタビュー等で語られているように、
エンケティアは出場機会が限られる状況でも腐ることなく、
自分自身の能力を磨いて来るべきチャンスに備えてきました。

彼の精神力と向上心は特に賞賛すべきもので、
ここにきてそれが結実してきていることは、
アーセナルというチームをより魅力的にする物語です。

若手を育てるアーセナルの方針を考えても、
エンケティアの姿勢はすべてのユース選手の模範となりえます。

ジェズスは数週間の離脱が報じられていますので、
この期間はエンケティアの活躍がチームには不可欠であり、
結果次第ではエンケティアがファーストチョイスになる可能性も十分にあります。

エンケティアの成長をリアルタイムで追っていくのも、
グーナーたちに与えられた楽しみです。

トピック② 冨安に待望の初ゴール

この試合で話題を呼んだのが、
アーセナルでの初ゴールを挙げた冨安と、
それを祝うチームメイトたちの姿です。

冨安がチームで非常に愛されていることが伝わる、
この試合のハイライトといってもいい心温まるシーンでした。

冨安はチームに加入して以降、
度重なる負傷や印象の悪いミス(昨シーズンのシティ戦など)があり、
その実力を認められながらも、
どこか報われていない状況が続いていました。

しかし今シーズン、とくに最近の冨安の評価はうなぎのぼりで、
その中で待望の初ゴールが生まれたことで、
ついに彼が報われたという喜びがあり、
チームもスタジアムも祝福ムード一色となりました。

亡き母に捧げる初ゴールとなったとのことですが、
24歳の若者が実に多くのものを背負いながら
戦っていることが感じられます。

冨安はチームを陰に日向に支える不可欠の選手ですし、
アーセナルの歴史にも記憶にも残る選手になっていってほしいと思います。

トピック③ ローテーションで勝利できれば

この試合、アルテタ監督はキヴィオルやスミス=ロウをスタメン起用し、
マガリャンイスやウーデゴールを休ませました。

最下位に沈むチームを相手に
余裕を持った試合運びができたことで、
マルティネッリやサカを最後まで引っ張らずに済み、

ネルソンやヴィエイラにプレータイムを与え、
最後にはエルネニーも出場させることができました。

主力選手の負担が大きいことは
かねてからチームの懸念点として指摘されてきた問題ですので、

ある程度ローテーションをしたなかでの勝利は、
チームの成長・厚みを感じさせる結果といえます。

チャンピオンズリーグやカップ戦との並行の中で、
今後もうまくローテーションしながら、
シーズンを戦いぬいてほしいところです。

現在の立ち位置と次の試合(日本時間)

プレミアリーグ公式サイト

アーセナルは無敗をキープしているものの、
スパーズも不遜にも無敗を維持して首位に立っています。

シティはユナイテッドとのダービーを制しており、
アーセナルとは勝ち点で並んでいます。

10試合を終えて7勝3分けの結果ならば全く悪くないのですが、
リーグ戦の行方は予断を許さないハイレベルな展開が続きます。

リバプールもサラーが好調で、
エメリの率いるヴィラの順位も見逃せません。

カラバオカップ4回戦 ウェストハムvsアーセナル【11月2日(木)4:30 KO】

カラバオカップは優先順位の高くないコンペティションですが、
アルテタ監督がどのようなメンバーで
この試合に臨むのかに注目したいと思います。

ラムズデールの出番が現状ここしかないので、
できるだけ勝ってほしいところです。

プレミアリーグ第11節 ニューカッスルvsアーセナル【11月5日(日)2:30KO】

カラバオカップ後に迎えるのは、
難所セント・ジェームズ・パークでの一戦です。

リーグ戦で現在6位・17pと、
先頭集団からはやや出遅れている印象ですが、

チャンピオンズリーグでは厳しいグループの中で
堂々とした戦いぶりを見せています。

簡単な試合ではありませんが、
優勝のためには勝ち点3を積み重ねたい試合です。

前の試合の結果(チャンピオンズリーグ第3節)

カルペディ!

目次 1 【アーセナルの試合を毎節レビュー】2 【試合結果:1-2の勝利!】3 […]…

次の試合の結果(プレミアリーグ第11節)

カルペディ!

目次 1 【アーセナルの試合を毎節レビュー】2 【カラバオカップ4回戦:3-1の […]…