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【マッチレビュー】21-22 プレミアリーグ第22節スパーズvsアーセナル 試合感想 【社会人グーナーを追い詰める、喜びがない~…な試合】
試合概要 【勝負弱さを改めて露呈したアーセナル】
ノースロンドン・ダービーに敗れ、
CL権確保のためにはどうしても勝利が必要なアーセナルは、
ニューカッスルのホーム、セントジェームズパークへ。
出場が不安視されたガブリエウ、ベン・ホワイトがCB、冨安が右SBで出場。
しかし、2連勝を望むグーナーたちの期待とは裏腹に、
試合はホーム最終戦で士気の高いニューカッスルのペースで推移する。
カラム・ウィルソンはしたたかな駆け引きで、
サン・マクシマンは鋭い仕掛けでアーセナルのDFをかき回す。
ブルーノ・ギマランイスとジョエリントンは攻守に巧みなプレーで中盤を制圧。
アーセナルは押し込まれる時間が続くなか、
サン・マクシマンとのマッチアップに苦戦した冨安が39分に負傷交代となる。
前半は苦しみながらも失点を許さず、0-0で折り返したものの、
後半に入っても試合の構図は変わらなかった。
そして、55分にサイドを崩されたアーセナルは、
ジョエリントンの中央へのクロスに対処しようとしたベン・ホワイトのOGで、
ニューカッスルにリードを許す。
ニューカッスルの鋭い出足に対して攻め手を欠いていたこの日のアーセナル。
62分にはタバレスに代えてラカゼットを、
73分にはガブリエウに代えてペペを投入し、
ファイヤーフォーメーションで得点を取りに行く。
徐々にチャンスも作り出していくが、試合の流れを大きく変えることはできなかった。
85分にはブルーノ・ギマランイスの追加点を許し、決定的な2-0。
試合はそのまま終了し、アーセナルはCL権争いにおいて非常に厳しい敗北を喫した。
アーセナルはあまりに重要な機会を失った?
この試合の結果により、
スパーズが勝ち点68で4位、アーセナルは勝ち点66で5位と、
アーセナルはCL権争いに置いて非常に厳しい立場に追い込まれた。
次節アーセナルはホームにエバートンを迎えるが、
エバートンは現時点で残留を決めておらず、
死に物狂いで勝ち点を取りに来る可能性もある。
一方、バーンリーに1-0で勝利したスパーズは非常にポジティブな状態で、
最終節は最下位・ノリッジとのアウェーゲーム。
アーセナルの命運はノリッジに託されたわけだが、
いくらアウェーゲームであっても、
スパーズが敗れる可能性は非常に低いと考えるべきだろう。
もし手が届きかけていた来季のCL権を失うとなれば、
これまで名前が挙がっていたジェズスやティーレマンスも含め、
今後の補強にも大きな影響を及ぼすことは十分考えられる。
ELとリーグを平行して戦っていくことも容易ではない道である。
CLに出場することがもたらす数々の恩恵を考えると、
アーセナルは本当にあまりに重要な機会を失った、という結果になってしまう。
ただ、何が起こるか分からないのがフットボール。
もちろん、エバートンに勝つことが前提になるが、
最後までアルテタのチームのことを信じたいと思うし、
ホーム最終戦を勝利で締めくくってくれることを楽しみにしている。
厚みのある選手層が不可欠
シーズン最終盤での失速の要因となったのは、
スパーズとの一戦でも痛感させられた選手層の薄さだった。
チームの中核だったティアニー、パーティーが4月以降負傷により離脱したことが、
今になってみると決定的だったように思う。
さらにさかのぼれば、冬のマーケットで補強を行わなかったことも、
結果としては非常に悔やまれる。
とくに、当時名前の挙がっていたブルーノ・ギマランイスの活躍を見せつけられた後では、
なおさら誰か補強していれば・・・と感じてしまった。
冨安は的確な補強となったが、負傷が目立ち、
プレミアリーグの強度への適応が待たれる状態である。
来シーズンどちらのコンペティションに出場することになったとしても、
チームはより厚みのあるスカッドを形成していく必要がある。
全ポジション補強!といいたいようなチーム状況だが、
センターフォワード、セントラルMFの補強は欠かせない。
DFとしてはボローニャ所属のアーロン・ヒッキー(19)の名前が挙がっているが、
もし実現すれば非常に楽しみな補強となる。
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欲を言えば、エジルとサンチェス級のビッグサマーを期待したい。
それでもアーセナルを見続けるのか
さて、今回の2連敗はグーナーたちにとって非常に厳しい敗戦となった。
チームはパレス、ブライトン、サウサンプトンでの3連敗から、
チェルシー、ユナイテッド、ウェストハム、リーズと4連勝。
16-17シーズン以来のCL権出場権も現実的なもののように感じていた。
期待が大きく高まっただけに、この2連戦での失望はあまりに大きかった。
よりにもよってスパーズに競り負けての5位となれば、
チームにとってもファンにとっても酷な結果である。
ネット上のコメントでは、
「アーセナルだしこんなものでしょ」というサポーターの感想も散見されるが、
これはとても哀しい、が、無理からぬ自己防衛だ。
そんなコメントがつい出てきてしまうほど、
アーセナルのサポーターはそうした状況に晒され続けてきた。
一方で、アルテタ監督就任以降、
チームとしては最高順位でのフィニッシュになりそうだし、
今シーズンはここ数年のアーセナルで最も楽しかったシーズンだった。
オバメヤンとの別れもありながら、
サカ、マルティネッリ、ウーデゴール、スミス=ロウ、冨安をはじめとして、
若い才能が躍動する姿には未来を感じさせるポジティブなムードがある。
まだ若く未完成なチームだからこそ、
彼らが成熟していった先にどんなチームの姿があるか、
筆者はその点を非常に楽しみにしている。
この2連敗ぐらいでアーセナルの試合を見るのをやめるのは、
あまりにもったいない。
最終節はホームゲーム、改めてシーズンを勝利で締めくくってほしい。
その他
ベン・ホワイト → OGこそ献上してしまったが、この試合で最も闘志をしめしていた。
冨安 → 冨安個人への守備負荷が大きい。組織的な守備の構築が必要。
サン・マクシマン → プレミアでも屈指の「見ていて楽しい」選手。
ブルーノ・ギマランイス → 彼が中核にいるニューカッスルは来年も怖いチームになりそう。
次節の結果・マッチレビューはこちら
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