『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』
アメリカの象徴はどのように生まれたのか?~後半~

この記事の内容

この記事では、以下の内容について紹介しています。

  • 『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』のエンディングまで
  • ハンバーガーがアメリカの象徴となった理由
  • この映画の制作背景
  • 今作をみた人にオススメする作品              など

今作をまだ見ていないという方には、
映画のあらすじ、より映画を楽しめる事前知識を以下の記事で紹介しています!

それでは、まずは映画のエンディングまでを辿っていきましょう。

『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』~エンディング

※映画の前半の内容についてはこちら

イリノイ州・デスプレーンズへの出店

マクドナルド兄弟にフランチャイズ展開を任されたレイ・クロックは、
イリノイ州・デスプレーンズに最初のフランチャイズ店を開店します。

このシーンでパティの焼き方を褒められた青年フレッド・ターナーは、
のちにクロックの跡を継いで2代目社長に就任することになる人物です。

フレッド・ターナー

クロックは社交クラブで地元の資産家たちからマクドナルドへの出資を募り、
次々と新店舗を開店していきます。

しかし、資産家たちが出資した店舗では、
フライドチキンなどのメニューが勝手に追加されていたり、
ハンバーガーのクオリティが維持されていなかったり、
ゴミも散らかり放題な有様となっていました。

彼らとは自分の思うようなマクドナルドを展開できないと感じたクロックは、
自身のミキサー販売会社プリンス・キャッスル社に聖書を販売しに来たローゼンブラッドという男に目を付けます。

クロックは彼のような中流層であれば、資産家たちとは違って、
マクドナルドのイメージを保って懸命な店舗経営をしてくれるのではないかと考えたのです。

彼の目論見は的中します。
成功への意欲に溢れたフランチャイズオーナーたちに支えられ、
マクドナルドは急速に拡大していきました。

マクドナルド兄弟との対立と資金難

アメリカ中を飛び回るなか、
クロックはミネソタ州でロリー・スミスというレストラン経営者と会食します。
クロックは同席していたロリーの妻ジョアン・スミスに一目惚れしていました。

一方で、クロックはマクドナルド兄弟との契約によって、
マクドナルド自体は成功を収めながらも、
自分自身には十分な取り分が得られないという状況に陥っていきます。

運転資金も賄えないような取り分を改善してもらおうと、
彼はマクドナルド兄弟に契約の再交渉を訴えますが、
すげなく却下されてしまいました。

クロックとマクドナルド兄弟との対立は、
店舗経営を圧迫していたミルクシェイク用のアイスクリームの冷凍費を巡って、
さらに深いものとなっていきます。

クロックはジョアン・スミスから勧められた「インスタミックス」という粉ミルクならば、冷凍費用も掛からず、味も遜色ないことをマクドナルド兄弟に伝えますが、
このアイディアも本物にこだわる兄弟には受け入れられませんでした。

そうした状況の中で、なんとか資金繰りをつけようと奔走するクロックの前に、
一人の財務コンサルタントが現れます。

ソナボーンとの出会い、そして

ハリー・ソナボーンと名乗るその男は、
クロックの資金難を解決する明快なアイディアを示しました。

それは、それまで各店舗に任せていた土地や建物の手配を、
クロック自らが行うというものでした。

マクドナルドとは別の不動産会社を設立し、
その会社を通じて地主から土地を借り受け、
フランチャイズ加盟店に手数料込でまた貸しするというソナボーンの発案は、
クロック自身に入ってくる利益を安定化させました。

また、土地を支配することで、
フランチャイズ店に対する支配力も大きく高まったのです。

大きな資金基盤を築いたクロックは、マクドナルドをさらに拡大していきます。
そして、かつて反対された「インスタミックス」を採用し、
長年連れ添った妻とも離婚してジョアンと結婚することを決めるのでした。

マクドナルド兄弟は彼のやり方に反対しますが、
不動産業はクロックとの契約の管轄外ということになり、
もはや彼らにクロックを止める力はありませんでした。

マクドナルド兄弟の兄マックも体調を崩し、
ついにクロックはマクドナルドの買収に乗り出します。

そして、多額の買収金と、会社の利益の1%を永続的に支払うことを条件に、
マクドナルド兄弟は事業の売却に同意します。
ただ、1%の支払いは「紳士協定」として、この契約に明文化されませんでした。

クロックはトイレで出会ったディックに、
「マクドナルド」という名前にこだわった理由を、
この言葉が持つアメリカらしい響きだと語りました。

その後、マクドナルド兄弟はビッグMという店を開店し、ハンバーガーの販売を続けましたが、彼らにマクドナルドの利益の1%が支払われることはありませんでした。

ビッグMの外観

登場人物たちのその後が語られ、映画はエンドロールを迎えます。

この後は、レイ・クロックのマクドナルドをはじめ、
ハンバーガーがアメリカの象徴となった理由を紹介していきます。

ハンバーガーがアメリカの象徴となった理由

ハンバーガーがアメリカの象徴となった理由として、
ハンバーガーが戦後のアメリカ社会で担った以下の役割が挙げられます。

・巨大な利益が見込めるビジネス
・人々の社交の場
・資本主義がもたらす豊かさの象徴
では、それぞれの内容を見ていきましょう。

マクドナルドの発展と戦後アメリカ社会

この映画で描かれていたように、
マクドナルドは戦後のアメリカ社会で発展していきます。

マクドナルドの発展を中心として、
ハンバーガーが戦後アメリカでの地位を築いていった理由は何だったのでしょうか。

巨大な利益が見込めるビジネスとして

1つ目の理由は、ハンバーガーが巨大な利益が見込めるビジネスだったことです。

1946年、合衆国農務省により、
ハンバーガーには牛肉と牛脂のみを使うことが法律で定められます。
豚肉と競っていた牛肉産業はハンバーガーという市場を独占できるようになったのです。

この法律は牛肉の質を定める基準が緩いものでした。
質の低い牛肉でもハンバーガーに用いることができ、
牛肉産業は巨大な利益を得ることになります。

牛肉産業は拡大していき、それによって更なる大量生産が可能になると、
スケールメリットによってより多くの利益が得られるようになりました。
その結果、ハンバーガービジネスは加熱していきます。

社交のアイテムとしてのハンバーガー

2つ目の理由として、ハンバーガーが人々の社交場として機能したことがあります。

当時拡大していた画一的で価格の安い郊外住宅地の多くには、
裏庭が備え付けられていました。

裏庭は家族団らんの場であり、
父親はハンバーガーを自ら焼いて自身の権威を示したのです。
さらに、裏庭でのバーベキューは近所の人々との社交イベントとしても機能しました。

また、ハンバーガーのドライブインは当時のアメリカの若者の社交場でもありました。

資本主義がもたらす豊かさの象徴としてのハンバーガー

戦後の経済発展で、
アメリカ国民の間に十分な量の牛肉がいきわたるようになっていきます。

牛肉は豊かさの象徴でもあり、
豊かさを生み出している資本主義の象徴でもありました。

そこには、敵対する共産主義への批判という意味合いも込められていたと考えられます。

当時のアメリカは、
ソ連を中心とした共産主義と「冷戦」と呼ばれる対立を抱えていました。

ソビエト連邦共産党書記長
 ヨシフ・スターリン

資本主義を掲げるアメリカにとって、豊かさの象徴であるハンバーガーは、
共産主義に対する自国の優位を意味するものでもあったのです。

ハンバーガーに多くの意味合いが込められるようになり、
ハンバーガービジネスも一層加熱していきます。

その中で覇者マクドナルドの対抗馬として成長してくるのが、
1953年に創業したバーガーキングでした。

ハンバーガーのその後~現在に至るまで~

バーガーキングの台頭

バーガーキングがマクドナルドと対抗できた理由、
それは彼らが当時の常識を打ち破ったからでした。

当時、ハンバーガーは小さく、安く、おいしいことが正義だと考えられていました。
それはホワイト・キャッスルやマクドナルドが作り上げてきた伝統とでも言うべきものです。

そんな中、バーガーキングが売り出したのは、
大きく、価格が高く、コストのかかる「ワッパー」でした。

ワッパーはハンバーガーの伝統に反するような製品でしたが、
経済的に拡大していく戦後アメリカの時代精神には見事に適合していたのです。

バーガーキングは成功を収めますが、1967年には大手食品会社に買収されます。

バーガーキングの後を追うように新たに登場するのが、ウェンディーズです。

ウェンディーズの台頭

そばかすの少女ウェンディがマスコットのウェンディーズも、
マクドナルドやバーガーキングに対抗する存在として1970年代に拡大していきます。

ウェンディーズはサイズの大きさに加え、
手作り感、顧客からの細かなオーダーへの対応、メニューの多様さといった、
これまでのファストフードのセオリーを覆す特徴を持ったハンバーガーを提供しました。

バーガーキングやウェンディーズの台頭によって、
マクドナルドもクオーター・パウンダーのような巨大バーガーや、
サイドメニューの充実といった対抗策を打ち出していきます。

彼らの激しい競争に加え、様々なハンバーガーチェーンが現れては消えていきました。

そうした中でハンバーガーチェーンは世界中に拡大し、
ファストフードの頂点に君臨する存在となっていきます。

ハンバーガーに浴びせられる批判

ハンバーガーはその拡大に伴って、資本主義の先兵、
あるいは支配体制を象徴する存在として批判を集めるようになります。

ハンバーガーが健康に悪影響を及ぼす可能性や、
世界各地で労働者の搾取を行っていることへの批判、
牛肉の生産が環境を破壊する懸念など、その批判は多岐にわたっています。

後述の映画『スーパーサイズ・ミー』などもそうした批判の一つです。

多くの批判を浴びながらも、ハンバーガー産業は今も拡大を続けています。
(現在、マクドナルドの店舗数は世界で約3万8000店)

今後、ハンバーガー、ファストフード産業には健康や環境、
人権への配慮がより強く求められていくでしょう。

『ファウンダー』を入り口として、現代の社会問題に関心を持つのも面白いかもしれません。

数あるファストフードの中でも、
マクドナルドはとりわけ多くの批判を集める存在とも言えます。

それは、マクドナルドが他のファストフードとは一線を画す、
ファストフード全体を象徴するような巨大な存在であるからでしょう。

そんなマクドナルドを築き上げたレイ・クロックは、
『成功はゴミ箱の中に』という自伝を残しています。

その中から、彼の成功の秘訣をいくつか取り上げます。

レイ・クロックの自伝『成功はゴミ箱の中に』

成功はゴミ箱の中に

マクドナルドを発展させたレイ・クロックは、
『成功はゴミ箱の中に』というタイトルの自伝を出版しています。

タイトルになっているこの言葉は、
彼のビジネスにおけるポリシーを示したものです。

彼は競争こそがアメリカを発展させてきたものであり、
競争を避けて成功することは難しいと考えていました。

「競争相手のすべてを知りたければゴミ箱の中を調べればいい。
知りたいものは全部転がっている」

厳しいビジネスを生き延びるためであれば、
競争相手のゴミ箱を漁るほど勝ちにこだわらなくてはいけない。

マクドナルド帝国の繁栄の裏側には、
クロックのこうした闘争心の強さがありました。

一方で、彼は競争には正々堂々とした方法で臨んだとも語っています。

例えば、マクドナルドのシステムは多くの競合他社に模倣されましたが、
クロックはそれらを裁判で訴えるといった手法は取らなかったのです。

クロックは模倣をやめさせるのではなく、
品質やサービスを向上させたり、付加価値を生み出したりすることで、
ビジネスとしての基本的な力を高めていきました。

その結果、単にマクドナルドのやり方をしただけの競合店に差をつけていき、
競争に勝利することができたのです。

トップは孤独である

「マクドナルドのビジネスの本質は不動産業である」という言葉があります。

発案者は映画でも登場するハリー・ソナボーンという財務コンサルタントです。

土地を所有しながらフランチャイズ展開をしていくという仕組みはマクドナルドの収益を安定化させ、
まさに帝国の繁栄の基盤となるアイディアとなりました。

クロックとソナボーンは協力してマクドナルドを発展させていきます。

しかし、1967年、新店舗の開発を積極的に進めるクロックに対し、
ソナボーンは今後不況が訪れるとの推測から開発を中止するよう主張します。

この件をきっかけに二人の関係は悪化し、
ソナボーンはマクドナルドを去ることになります。

ソナボーンをはじめ複数の優れた社員がマクドナルドを去った経験から、
クロックはトップとして判断を下すことの難しさ、
最後は自分一人で決めなくてはならないという孤独を実感したのです。

やり遂げろ!

クロックはマクドナルドが一定の成功を収めた後でも、
満足することなく様々なアイディアを実現していきました。

世界の国々にマクドナルドを展開していったことをはじめ、
自身の名を冠した財団の設立、メジャーリーグ球団の買収など、
その取り組みは多岐にわたっています。

レイ・クロックと
サンティアゴ・パドレスの選手

なぜ彼は成功に胡坐をかくことなく、
エネルギッシュにマクドナルドの可能性を追求していったのでしょうか?

そこには、現代アメリカ社会の問題にも通じる、彼が信奉した思想があったのです。

詳細は次の項目で説明していきます。

この映画が製作された背景は?

レイ・クロックとドナルド・トランプ

映画の冒頭で、マイケル・キートン演じるレイ・クロックが、
クラレンス・フロイド・ネルソンの『The Power of the Positive』というLPを聴いているシーンがあります。

この音声は1950年代にノーマン・ヴィンセント・ピール牧師が出版した
『The Power of Positive Thinking』という自己啓発本に基づいています。

この映画のテーマともいえる「世の中に”執念”に勝るものはない」という言葉は、
アメリカ合衆国第30代大統領のカルヴィン・クーリッジからの引用です。

アメリカを代表する企業家のレイ・クロックが信奉したピール牧師ですが、
ドナルド・トランプも彼の信奉者として知られています。

トランプは父と通っていたマーブル協同教会で、ピール牧師の説教に出会いました。
積極的な思考、行動で成功を収めること=神からの祝福であるという、
プロテスタンティズム的なピール牧師の教えにトランプは心酔していきます。

トランプはその後不動産業などで成功していき、
ピール牧師からも最高の弟子だと称賛されるほどになりました。
そして、トランプは2016年に第45代大統領にまで上り詰めたのです。

ドナルド・トランプ

現世での成功こそ神からの祝福の証という考えは、逆から見れば、
弱者=神から見放された者という考えにもつながる、強者の理論でもあります。

こうした考えの体現者である彼が多くの国民の支持を得た事実と、
その事実をどう捉えるべきだろうかという疑問。

ピール牧師の思想を信奉したレイ・クロックの物語が投げかける問いは、
トランプ大統領を生み出した現代社会にも重要な問いとなっています。

マクドナルドのビジネスの本質が不動産業であることと、
トランプが成功を収めたのも不動産業であることも非常に示唆的です。

この後は、この映画を見た後にオススメの作品を5つ紹介します。
映画選びの参考にしていただければ幸いです。

『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』を見た後は

『バードマン あるいは(無知がもたらす奇跡)』2014年

『ファウンダー』でレイ・クロックを演じているマイケル・キートンが
落ち目のハリウッド俳優を演じた、アカデミー賞作品賞受賞作。
マイケル・キートンのキャリア最高ともいえる演技は必見。

『しあわせの隠れ場所』2009年

ホームレス同然の生活からアメリカン・フットボールのプロ選手になった少年の実話を映画化した感動的な人間ドラマ。
『ファウンダー』の監督であるリー・ハンコックの代表作。

『グリーンブック』2018年

1960年代を舞台に、黒人ジャズピアニストとイタリア系白人の運転手兼ボディーガードが南部でコンサートツアーを行う。『ファウンダー』のジョアン・スミス役で出演したリンダ・カーデリーニが主人公トニーの妻を演じている。

『カンパニー・メン』2010年

ベン・アフレック、ケビン・コスナー、トミー・リー・ジョーンズといった
スター俳優が、リーマンショックを機にリストラされたサラリーマンを演じる。
働くことの意味を考えるにはよい作品。

『スーパーサイズ・ミー』2004年

監督・俳優のモーガン・スパーロックがマクドナルドのメニューのみで30日間を過ごすという実験を記録したドキュメンタリー映画。内容には偏りもあるが、ファストフードビジネスと肥満問題の根深さを感じられる作品となっている。

映画感想

レイ・クロックのマクドナルド創設物語を映画にした今作ですが、
彼は果たして悪役・ダークヒーローなのでしょうか。

作中では純粋に質の高い本物のハンバーガーを守ろうとするマクドナルド兄弟と、
マクドナルドの拡大のためならどんな手段でも取ろうとするクロックとの対立構造という描き方になっています。

そもそもの発案者であるマクドナルド兄弟にことごとく反抗し、
最後には彼らを追放するクロックは、一般的に見れば道義に反する男と言えます。

しかし、マクドナルド兄弟の言う通りにしていれば、
今日に至るマクドナルド帝国が築かれなかったのは間違いありません。

クロックはマクドナルドのシステムをベースにしつつ、
彼のたぐいまれなる行動力と彼に従った人々の多様なアイディアによって、
マクドナルドは世界を代表するハンバーガー・チェーンに成長したのですから。
ビジネスという観点で、クロックは全くの正義を行ったともいえるわけです。

加えて、マイケル・キートン演じるクロックはむしろ純粋な人間にさえ感じられます。
彼の笑顔を見ると、自らの目指すところに一直線で向かっていく情熱的な人物で、
人間的で憎めないキャラクターであることが十分伝わってきます。

どんな時代でも、自分の成功を追い求めて、
一般常識や倫理・道徳のギリギリのところで戦っていく人物というのはいるものです。
そうした人間性をどう評価するのかは、時代にゆだねられているとも言えます。

トランプ大統領もまさにクロック的な人物であり、
資本主義を象徴するような彼が大統領を務める時代にあって、
クロックの物語は様々な意味を投げかけます。

彼のような物語を一つの神話として掲げてきたアメリカ社会の、
差別や貧困がうずまく混沌とした現状は、
成功至上主義の負の側面をそのまま反映しているようにも思えますね。

この記事ではクロックの自伝『成功はゴミ箱の中に』をベースにしていますが、
ジョン・F・ラブ『マクドナルド―わが豊饒の人材』もマクドナルド創業の歴史を知るにはよい一冊のようです。今後ぜひ読んでみようと思います。

また、映画としては1950年代~1960年代のアメリカの雰囲気が伝わってくる作りで、
冒頭のグリフィスのドライブインの描写が非常に面白かったです。

現在のドライブイン方式に慣れた身としては、
配達してくれるカーホップなど、かえって新鮮な印象がありました。

最初にマクドナルドを訪れるシーンも印象的です。
ベンチで隣に座った少年少女が、両手でハンバーガーを支えながらかぶりつく、
これが本当においしそうに見えるんですね。

現在のマクドナルドは果たしてこういう価値観を提供できているのか、
失われた古き良き時代への憧れをかきたてるようなシーンでした。

そして、ハンバーガーから見るアメリカ、というテーマもまた面白いものです。
単なる食べ物としての存在を越えて、様々な意味合いを含むようになったハンバーガーの歴史には、アメリカ社会の変容が反映されているといってもよさそうです。

マクドナルド以外のハンバーガーチェーンの歴史、
あるいはハンバーガー以外のファストフードの歴史なども面白そうですね。

今後もぜひ身近な食べ物に関連する映画・書籍を紹介していきます!

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