【アーセナルの試合を毎節レビュー】
フットボールの母国・イングランドに、
人々を惹きつけてやまないクラブがあります。
そのクラブの名は、アーセナルFC。
アーセン・ヴェンゲル氏が築き上げた栄光の時代から、
希望の見えない闇の時代を耐え抜き、
ヴェンゲル氏の系譜を継ぐアルテタ監督のもとで
再び黄金時代を迎えようとしています。
躍進と失速を味わった昨シーズンから、
再び頂点を目指すアーセナルの試合を、
当ブログでは毎節自由にレビューしていきます。
ヴェンゲル政権末期からのグーナー達に救いあらんことを。
【試合結果:0-1の勝利!】
Read about Crystal Palace v Arsenal in the Premier League 20…
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いよいよ幕を開けたプレミアリーグ。
アーセナルは開幕戦のノッティンガムフォレスト戦に勝利し、
好調な滑り出しを見せました。
一方で、新加入のティンバーが右ひざ前十字じん帯損傷により、
手術を受けることが発表されています。
ティンバーの回復を祈りつつ、
第2節で最後の試合となったクリスタルパレス戦が始まります。
この試合の前にシティがニューカッスルに勝利しており、
アーセナルも2連勝を目指しての一戦です。
前節に続いてトーマスが右サイドバックを務め、
ティンバーに代わって冨安がスタメンに入ります。
名伯楽ロイ・ホジソンが率いるクリスタルパレスに対して、
アーセナルは主導権を持って相手を押し込む展開ながら、
エンケティアが2度のビッグチャンスを決めきれず、
前半は0-0で終了しました。
両チームともハーフタイムでの選手交代はなく、後半へ。
アーセナルがボールを握る展開は変わらず、
54分についに試合が動きます。
フリーキックの場面で、
キッカーのマルティネッリからの意表を突くボールに飛び出したエンケティアが、
パレスのGKに倒されてPKを獲得しました。
このPKのキッカーはサカではなくウーデゴール。
キャプテンが冷静にゴール左隅に決めきって、
アーセナルに先制点をもたらしました。
優位に立ったアーセナルですが、
67分に冨安がアイエウへのファールで2枚目のイエローをもらい、
1人少ない状態でその後30分近くを戦うことになります。
物議を醸す判定ではありながらも、
マルティネッリを下げマガリャンイスを投入し、
試合を乗り切る采配を見せるアルテタ監督。
クリスタルパレスの猛攻に対して、
ソリッドに守って耐えるアーセナルは、
ジョルジーニョやジンチェンコなど途中投入の選手たちも役割を果たし、
最後まで失点を許しませんでした。
判定に苦しめられながらも、
セルハーストでの苦闘を乗り切り、
貴重な勝ち点3でチームは開幕2連勝です。
トピック① シーズン終盤、この3ポイントに感謝する
セルハーストでの戦いは非常に厳しいものでした。
判定によって試合を破壊されたといってもいいこのゲームで、
勝ち点3をもぎ取ることができたのは、
今シーズンのアーセナルの底力を示す結果です。
クリスタルパレスは一筋縄ではいかない曲者で、
アーセナルの行く手をたびたび遮ってきた難敵。
実際この試合でも、
アーセナルが誇るサカとマルティネッリを
十分に苦しめる守備力を示したといえます。
シーズン終盤にこのカードがあると非常に嫌ですし、
ここでの3ポイントの価値は想像以上に大きいのではないでしょうか。
開幕2連勝となったのはブライトン、シティ、アーセナルの3チームで、
これはプレミアリーグの混沌ぶりをよく示していますが、
優勝を目指すチームとしてこの並びに入っているのは、
これからの期待が高まる展開です。
トピック② 冨安の退場判定は不幸な結果
この試合最大のトピックといえば、
やはり67分の冨安の退場です。
1枚目のイエローカードはスローインに際して提示されたものですが、
時間稼ぎとカウントされるのは厳しいと感じる判定。
2枚目のイエローについても、
アイエウへの接触は軽微で、
ユニフォームを掴んでいるわけでもありませんでした。
判定基準の厳格化自体は悪ではありませんが、
それによって選手の退場が多発し、
ゲームバランス自体を破壊してしまう結果となれば、
フットボールの魅力そのものが失われかねません。
判定を厳格化するならば、その分間違いのないよう、
VARなどで慎重なチェックが必要です。
プレミアリーグがどう判定基準を考えていくのか、
今後の動向が注視されます。
また、スタメンのチャンスを得た冨安にとっては不幸な結果で、
次節はジンチェンコが起用されるのではと見込まれます。
ただ、ティンバーは長期離脱となるため、
冨安には次に回ってくる機会を活かしてほしいですね。
トピック③ エンケティアとライス
この試合、エンケティアは非常に良いパフォーマンスを見せました。
PKを獲得したのも彼の動き出しですし、
ジェズスに代わってCFとして良い働きをしています。
ただし、決定機を決めきれなかったシーンがあったのもまた事実で、
この部分がインプルーブされるかどうかが、
アーセナルでの彼のキャリアを決める分水嶺となります。
個人的には、エンケティアがアーセナルで
得点を量産するシーンを楽しみにしていますし、
その気運は近年どんどんと強まっているのではと感じます。
また、言及したいのがデクラン・ライスの活躍。
ライスはすでにアーセナルの中核を担う選手となりつつありますが、
この試合でもクリスタルパレスの攻撃の芽を摘んで、
守備的な面で存在感を放っていました。
良い攻撃は良い守備からとよく言いますが、
アルテタ監督のスタイルには堅固な守備が不可欠ですので、
ライスの守備力はアーセナルのチーム力を大きく底上げする重要なピースです。
一方、ビルドアップ時にライスが最終ラインまで下がってきてしまい、
攻撃に停滞感をもたらしているのでは?
との指摘をしている記事も見られました。
ビルドアップの部分については、
トーマスの右サイドバック起用が基本フォーメーションになるのか?であったり、
ジンチェンコの使い方であったり、といった点も含め、
今後まだまだ整備していく余地があります。
これはシーズンを通してチームを見ていく楽しみですので、
アルテタ監督のアイディアや選手たちの成長を見ていきたいと思います。
その部分を考えるにあたっては、
マガリャンイスがどうなるのかなと一抹の不安がなきにしもあらず。
現在の立ち位置と次の試合(日本時間)
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さて、アーセナルが開幕2連勝を飾っていますが、
ブライトン、シティも同じく2連勝で、
得失点差でアーセナルが3位につけています。
ブライトンは得点力が爆発しており、
三苫薫の鋭いドリブルからゴールは非常にセンセーショナルでした。
ちょっと手が付けられない選手になっています。
アーセナルに来ないか?
また、遠藤航が移籍したリバプール、
ポステコグルー監督のスパーズが5位・6位と並んでいる結果。
まだ第2節のためなんとも言えませんが、
上述のとおり2連勝のチームが3つしかないなかで、
そこにアーセナルがいるのは喜ぶべき状況と思います。
今後の戦いも予断を許しませんが、
チームの成長を楽しみに毎節見ていきましょう!
プレミアリーグ第3節 アーセナルvsフルハム【8月26日(土)23:00 KO】
ややタイトな日程で迎えるフルハム戦。
注目は冨安の退場による、ジンチェンコの起用でしょうか。
フルハムはエバートンに勝ったのち、
今節はブレントフォードに敗れています。
フルハムは今夏、ラウル・ヒメネスやアダマ・トラオレを補強しており、
決して侮ることのできない対戦相手ですが、
アーセナルが優勝を目指すのであれば勝ち点は落とせません。
どんな形でも、勝ち点3を獲る姿を見たいと思います。
プレミアリーグ第4節 アーセナルvsマンチェスターユナイテッド【9月4日(月)00:30 KO】
フルハム戦の次に待つのが、ユナイテッドとの一戦です。
去年の同カードでの対戦では、エンケティアの2得点などで3-2で勝利し、
オールドトラフォードでの敗戦のリベンジを果たしています。
エンケティアには今回の対戦でもゴールを期待したいですね。
ユナイテッドはエリック・テン・ハフ監督のもと、
低迷期を脱しつつある印象ですが、
前節ではスパーズに2-0と完封されています。
とはいえ、それまでの流れとは全く関係なく、
何かが起こるかもしれない歴史を重ねてきたのがこのカードです。
シーズン最初のビッグ6との対戦でもあり、
今から試合が待ちきれません。
プレミアリーグ第1節(前節)の結果
目次 1 【アーセナルの試合を毎節レビュー】2 【試合結果:2-1の開幕勝利!】 […]…