クリスタルパレス、レスター、ボーンマスに続いて、
フルハムにも逆転勝ちで開幕4連勝、
首位をキープしているアーセナル。
今節はスティーブン・ジェラード率いる
アストンヴィラをホームに迎える。
アストンヴィラのGKは
元アーセナルのエミリアーノ・マルティネス。
ベンチにはDFカラム・チェンバースも控えている。
下位に沈むアストンヴィラに対し、
アーセナルはぜひとも勝ち点を収めたいところ。
一方で、トーマスやエルネニーなどけが人のニュースも伝えられており、
期待と不安が入り混じる一戦が始まる。
2ー1の5連勝となった試合結果はこちらッッ!!
スタメン・試合結果は以下リンクから。
Read about Arsenal v Aston Villa in the Premier League 2022/…
ホームのアーセナルは、ジンチェンコ、トーマス、
エルネニーを負傷で欠くなか、
サンビ・ロコンガがスタメンのチャンスを得る。
4-3-3で中央を固めるアストンヴィラに対して、
アーセナルはサカ、マルティネッリらのサイド攻撃を主体に得点を奪いに行く。
守備への切り替えも早いアーセナルは素早いボール奪取が目立ち、
前線の選手たちの高い守備意識を感じさせる。
23分にはサカに決定なチャンスが訪れるも、
ここは惜しくも決めきれず。
しかし試合の主導権を握るアーセナルは、
開始30分にジェズスが先制点を挙げる。
左サイドでマルティネッリ→ジャカと繋いで、
中へのボールをGKマルティネスがこぼしたところを、
ジェズスが抜け目なく詰めてのゴールだった。
ジェズスはこれでシーズン3点目。
アーセナルはそのまま試合を支配して攻め立てるが、
追加点はなく1-0で後半へと折り返す。
試合はアーセナル優勢のまま推移し、
64分にはホワイトに代えて冨安が投入される。
73分、アストンヴィラはコウチーニョと
ドウグラス・ルイスをピッチに送り出し、
試合の流れを変えることを試みる。
するとその直後、
ドウグラス・ルイスのCKがそのままゴールに入り、
試合は1-1の同点となる。
カマラの競り合いはラムズデールへのファウルかとも思われたが、
VARの結果ゴールは認められた。
しかしその直後の77分、
サカのクロスにマルティネッリが左足でうまく合わせてゴールネットを揺らす。
高い位置を取っていた冨安もうまく絡んでのゴールで、アーセナルは2-1とする。
81分、負傷のウーデゴールがスミス=ロウへの交代。
87分には、ホールディングとエンケティアを投入し、
5バックで試合を締めにかかるアルテタ。
エンケティアの前線での奮闘もあり、
アーセナルはそのまま2-1で開幕5連勝を飾った。
18シーズンぶりの偉業ッッ!!
アーセナルの開幕5連勝は、
2004ー2005シーズン以来の記録となった。
伝説の無敗優勝はその前の2003ー2004シーズンのことで、
まさにアーセナルの黄金時代を思い起こさせる好調さである。
実際、この試合でもサカとマルティネッリの両WGは非常にキレキレで、
アストンヴィラのサイドを何度も切り裂いていた。
30分のガブリエル・ジェズスのゴールもマルティネッリのサイドの仕掛けから生まれたもので、
この試合も引き続き攻撃のクオリティは高かったように思う。
ジャカの攻守にわたる貢献も見逃せない。
また、74分にドウグラス・ルイスのCKでの得点を許したところから、
すぐにマルティネッリが同点弾を決めたのも非常に素晴らしかった。
この試合のアストンヴィラの守備は非常に手荒いもので、
サカがエリア内でミングスに倒されたシーンや、
ドウグラス・ルイスのゴールにつながったカマラのラムズデールとの競り合いなど、
主審のロバート・ジョーンズの判定にも度々首をかしげたくなった。
そんなプレミアの容赦ない守備と、
それに対する主審の疑問符がつくような判定、
これらはこれまでのアーセナルにとって完全に負けフラグだったのだ。
しかしこの試合、アーセナルはそうした逆境を即座に跳ね返す強さを見せつけた。
失点直後のジェラードの虚無を煮詰めたような表情は忘れがたい。
前節の逆転勝ちに続いて、アーセナルの確実な成長を示すパフォーマンスだった。
冨安やエンケティアなど途中交代の選手も与えられたタスクを忠実にこなしていて、
試合の締めくくり方が確立されてきているのも大きい。
「ゲームコントロール」という昨シーズンの課題を、
いまのアーセナルは着実に達成しつつあるといっていいだろう。
次戦はオールドトラフォードでのユナイテッド戦。
ビッグ6相手の勝利、
そして6連勝という記録を達成できれば、
いよいよアーセナルの強さも本物と確信することができる。
次戦に向けて弾みのつく勝利となった。
中盤の危機とサンビ・ロコンガのパフォーマンスッッ!!
勝ち切ったことの意味は非常に大きいなかで、
不安要素となっているのが負傷者である。
さすがにフルスカッドの状態がシーズンを通して続くとは思っていなかったが、
トーマス、ジンチェンコ、エルネニーに加え、
ウーデゴールとラムズデールも負傷でユナイテッドを欠場する可能性が出てきている。
そうなると重要になってくるのがスカッドの厚みだ。
特にネックとなるのは中盤だろう。
後述するが、
アーセナルは夏のマーケットが終わる直前になって、
アストンヴィラのドウグラス・ルイスの獲得に挑戦したが、交渉はまとまらず、
中盤の厚みを増す補強は実現しなかった。
現有戦力でどうにかすることになるが、
この試合のサンビ=ロコンガは及第点といえるパフォーマンスを見せた。
攻撃面ではサイドを変えるロングボールが光り、
パスの選択肢やさばき方も非常に冷静。
リバプール戦の悲劇のような姿はなかったと感じた。
一方、多くの人が指摘しているように、
守備意識の欠如やスタミナ不足といった守備面での課題が、
プレー強度が高まるであろうユナイテッド戦では不安要素となる。
アルテタがその部分をどう評価するかだが、
個人的にはサブの選手としては十分な出来だったように思う。
守備を重視するのであれば、
ベン・ホワイトもしくは冨安のDMF起用という、
新たな形を模索することも考えられる。
なんにせよ中盤はギリギリのスカッドでの運用となるので、
ロコンガら現有戦力の活躍に期待したいところだ。
夏のマーケットはどうだったッッ!?
さて、アーセナルの夏のマーケットが終わった。
獲得したのは、ガブリエル・ジェズス、
ジンチェンコ、ファビオ・ヴィエイラ、
マルキーニョス、マット・ターナーといった面々。
ジェズスやジンチェンコはすでに大活躍を見せており、獲得した選手たちへの評価は非常に高い。
また、昨シーズンのスカッドから、
ラカゼットやベジェリン、ナイルズ、ペペといった選手たちがチームを離れた。
お世辞にも売却上手とはいえないが、
戦力整理という点では順調に進めることができた。
懸念が残るとすれば、
やはり中盤と右WGの補強だろうか。
ずっと名前が挙がっていたレスターのティーレマンス、
もはや風物詩となりつつあるパレスのザハなど、
獲得への期待は高まっていたが、
実現することはなかった。
駆け込みで獲得を目指した
アストンヴィラのドウグラス・ルイスも、
交渉は決着せず夏のマーケットはクローズした。
トータルでは£100m以上の移籍金を投じており、
これまで以上に積極的な動きをみせていたのは間違いないものの、昨シーズン後半の大失速を思うと、
現状のスカッド+αの部分を冬に向けて期待したい。
最後に、アーセナルの危機に颯爽と現れ、
チームを支える1人となったベジェリンの退団は本当に寂しいし、
バルセロナでの活躍を心から祈りたい。
また、青いユニフォームのオバメヤンはみたくなかったというのが正直なところ。
いろいろあった夏の移籍も終わり、
いよいよシーズンは厳しさを増していくことになる。
アーセナルに来た選手、去った選手、
それぞれの今後の活躍を期待していきたい。
合わせて、この夏のマーケットでの移籍をまとめた
公式ページのリンクを貼っておこう。
View the latest 2024-25 player transfers for each club durin…
現在の立ち位置と次の試合はッッ!!
最後に、これでアーセナルは首位をキープして、
オールドトラフォードでのユナイテッド戦に臨むことになった。
そのユナイテッドは開幕2連敗で
一時最下位にまで沈んだものの、
リバプールとのダービーを制してここまで3連勝と、
復調の兆しを見せている。
さらに夏のマーケットではマドリーのカゼミーロや
アヤックスのブラジル代表FWアントニーなど、
積極的な補強を敢行した。
それでも状況としてはアーセナル有利だと言えるが、
これまでの戦歴を考えてみると、アーセナルは不調のユナイテッドに刺されることがたびたびあった。
直近では昨シーズン12月のオールドトラフォードで、
スールシャール解任後のネガティブな状況のなか、
ロナウドの劇的なゴール等でアーセナルは3ー2の敗戦を喫している。
オールドトラフォードは今も要塞であって、
この試合は今のアーセナルの実力を試すに非常にいい戦いとなるだろう。
ほかのチームに目を向けると、
恐ろしいのはやはりシティ。
ハーランドがパレス、ノッティンガムと2試合連続でハットトリックを記録し、
ここまで4勝1分け、手が付けられない攻撃力を見せつけている。
そのあとに続くスパーズ、ブライトンは今節で勝ち点を落としており、
今シーズンの優勝争いはアーセナルとシティの2強か?などと期待も高まってしまうが、
まだまだ先は長い。
まずはユナイテッド戦で、
アーセナルの強さが本物であると見せつける勝利に期待したい。
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